6月 2020

【JITF2020】越前敏弥「文芸翻訳のツボ&出版翻訳の現在」

(写真:大杉隼平) 越前敏弥 文芸翻訳者。訳書『おやすみの歌が消えて』『大統領失踪』『オリジン』『ストーリー』『世界文学大図鑑』『解錠師』『Yの悲劇』など。著書『翻訳百景』『文芸翻訳教室』『この英語、訳せない!』『日本人なら必ず誤訳する英文・決定版』など。全国翻訳ミステリー読書会、はじめての海外文学フェア、読書探偵作文コンクールなどの運営メンバー。朝日カルチャーセンター(新宿・横浜・...

【JITF2020】賀来華子「よそさまの争い事を通訳するワザ:デポジション通訳の実際」

賀来華子 日英会議通訳者・東京大学非常勤講師。今は昔、緊張した面持ちで伝説的ボクサー、モハメド・アリを空港に出迎えにいった駆け出しの頃から、『縁』と『運』と『時代の波』に助けられ、今年で通訳業29年目に入る。過去4年間は東大で、日英コミュニケーション能力強化を目的に掲げた通訳技術の授業を担当してきました。 米国、ヨーロッパ、南米、アフリカの延べ8ヶ国で育つ。 上智大学比較文化学部卒...

【JITF2020】岩辺いずみ「字幕翻訳は同時通訳!?映像の邪魔をしない日本語にするコツ」

岩辺いずみ 大学卒業後に女性誌で編集&ライティングの仕事に就く。シカゴ大学大学院に留学後、ライターの仕事をしながら日本映像翻訳アカデミーで1年、フェローアカデミーでアンゼたかし先生のゼミに1年学ぶ。2002年から英語、フランス語の作品を中心に多言語の字幕を手がける。 代表作に映画『娘は戦場で生まれた』『冬時間のパリ』『たちあがる女』『12か月の未来図』『バトル・オブ・ザ・セク...

【JITF2020】松田太郎「コロナ禍における通訳エージェントの今後の在り方」

松田太郎 株式会社コングレ・グローバルコミュニケーションズ ランゲージサービス事業部 通訳部次長。東京都出身。13年前に通訳エージェントに入り、通訳部門の営業・通訳手配業務に長らく携わり、国際会議・金融・医薬・工業・IT・消費財などあらゆる業種の案件を経験。現在はコングレ・グローバルコミュニケーションズにて管理者として部門の業務体制構築を担うとともに、自らも営業・通訳手配の実務に携...

【JITF2020】高杉美和「タイ語の世界は思ったよりも広かった!これからも広がるタイ式の世界」

高杉美和 タイ語通訳者・翻訳者・コーディネーター。地方の高校の普通科を卒業後、一浪して予備校に通い、翌年東京外国語大学インドシナ語学科タイ語専攻に入学。大学を卒業後、バンコクの日系企業に現地採用で入社し5年間OL生活を送る。その後日本に帰国し、大学時代に経験していた某大手パン会社の派遣の仕事に再登録し、スーパーでパンやケーキのデモ販売のバイトをしながら通訳・翻訳会社に履歴書を送りま...

【JITF2020】深井裕美子「パンクチュエーションを読む・訳す」

深井裕美子 翻訳者・通訳者 エンターテインメント・メディア・マーケティング・PR分野を得意とする一方、翻訳学校で1996年から教鞭を取る。翻訳フォーラムではイベントの企画運営とYouTubeを担当。共著に『翻訳のレッスン』(講談社)。2019年4月から2020年3月まで大修館書店『英語教育』の「英文ルール総点検」にて句読法を解説した。 パンクチュエーションを読む・訳す ...

【JITF2020】高橋聡「辞書の使いこなし2020」

高橋聡 高橋 "帽子屋" 聡。CG以前の特撮と帽子と辞書をこよなく愛する実務翻訳者。翻訳学校講師。日本翻訳連盟(JTF)理事・副会長。学習塾講師と雑多翻訳の二足のわらじ生活と、ローカライズ系翻訳会社の社内翻訳者生活を経たのち、2007年にフリーランスに。現在はIT・マーケティングなどの翻訳を手がける。最近は、翻訳者が使う辞書環境と「辞書を読む」ことについて、翻訳フォーラム(fhon...

【JITF2020】辻健「Closed Earth System: 地球・宇宙探査から考える地球の環境と防災」

辻 健(つじ たけし) 九州大学大学院 教授、工学部地球環境工学科 学科長、カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 マルチスケール構造科学ユニット長、京都大学防災研究所客員教授など。地球の内部構造を可視化すること、地震や火山といった地球の動態をモニタリングすること、月や火星といった地球外天体を探査することに生きがいを感じている。一方、CO2の問題は、地球環境に対する責任から研究...

【第34回】駆け出しのころ「ブエノスアイレスで通訳に~何事も無駄にはならない~」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 私は地球の反対側、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス在住で、スペイン語通訳者として活動開始して今年で27年になります。 初めて正式に仕事として通訳をしたのは、1993年2月。当時JICA...

【第35回】駆け出しのころ「七転び八起き」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** イギリスへ語学留学私が初めて英語に興味をもったのは、中学生の頃、近所の友達の家にアメリカから交換留学生がやってきた時のことです。テレビでしか見たことがない外国人と遊んで、片言の会話ができた時は...

【第36回】駆け出しのころ「勉強と感謝でつづる、かけだし物語」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 始まりは本の表紙小学校低学年の頃、興味を惹かれたのが海外児童文学の本の表紙に「さくしゃ」と並ぶ「やくしゃ」でした。外国語と日本語との間に介在する、その不思議な存在が魅力的に映ったのです。 ...

【JITF2020】翻訳フォーラム「翻訳者のなり方・続け方」

翻訳フォーラム(高橋さきの・井口耕二・高橋聡・深井裕美子) 1989年、翻訳者の情報交換や互助、勉強の場としてパソコン通信「ニフティサーブ」内に設立。現在はネットで活動。2012年より「シンポジウム」、16年より「レッスンシリーズ」、20年よりYouTube配信を開始。16年に『翻訳のレッスン』(講談社)を刊行。特許、出版、IT、エンターテインメントと分野の違うメンバーが、どの分野...

【JITF2020】セランド修子「経営について語るときに会議通訳者が語ること」

セランド修子  株式会社STC プリンシパル。NY州都アルバニーとCA州サンフランシスコベイエリアにおける25年弱の滞米生活後、東日本大震災を契機に2012年に東京に帰国。2015年7月に訴訟と製薬を中心とした通訳エージェンシーである株式会社STCを立ち上げ、今期で6期目に入る。ニューヨーク州立大学人文学部創作科Ph.D.。詩人で翻訳家のエリック・セランドと黒柴と、小田急線玉川学園...

【JITF2020】朝の自習室メンバー「通訳者の朝の自習室 〜バーチャル居場所作りの成功の秘訣とは〜」

岩瀬和美(発起人) 日本会議通訳者協会理事/JACI認定会員。通訳者歴30年の”アラかん”フリーランス通訳者。 佐藤梓 フリーランス会議通訳者/JACI認定会員。得意分野はPR関係、IR、お酒(のイベント)など。好きな言葉は「朝起きてえらーい!」」 花岡千都子 フリーランス英日通訳者。JACI会員、JAT会員。大手外資系の社内通訳を10数年経た後、フリーランスとして独立。専門...

【JITF2020】平野暁人「出演する通訳〜舞台芸術専門の通訳という生きもの」

平野暁人 翻訳家/通訳(日仏伊)。一橋大学言語社会研究科博士課程満期退学。修士課程に進学して間もなく映像を中心とした翻訳のアルバイトを始め、博士課程在籍中に平田オリザ氏の知遇を得て舞台芸術専門の通訳者としても活動を開始。2014年及び2017年にはSPAC芸術総監督・宮城聰氏の専属通訳としてアヴィニヨン演劇祭に帯同、テレビ・ラジオの生収録や講演などの通訳を務める。近年はリムーザン国...

【JITF2020】柴田元幸、永井薫「ぼくは翻訳についてこう考えています」

柴田元幸 東京大学名誉教授、文芸翻訳者。アメリカ現代作家を精力的に翻訳。2005年、『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞を、2010年、翻訳『メイスン&ディクスン』(上・下、新潮社)で日本翻訳文化賞を、2017年、早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。文芸誌「MONKEY」(SWITCH PUBLISHING)の責任編集も務める。現在、「朝日新聞」金曜日夕刊にて、『...

【JITF2020】堀上香、河原一久「知っておくと安心!? スター・ウォーズの世界」

堀上香 映像翻訳者。1965年神奈川県生まれ。「スター・ウォーズ」のオリジナル字幕を手がけた岡枝慎二先生に師事、1997年よりフリーランスとして映像翻訳の仕事を始める。 代表作:「スター・ウォーズ クローンウォーズ」シリーズ(DVD用字幕)、「レゴ(R)スター・ウォーズ エンパイア・ストライクス・アウト」、「白い暴動」(音楽ドキュメンタリー映画)、「42ndストリート」(松竹...

【JITF2020】吉田理加「スペイン語通訳者からみた異文化コミュニケーション:個人的な経験」

吉田理加 京都外国語大学外国語学部イスパニヤ語学科卒業、在学中にスペイン・ナバラ大学に派遣留学。スペイン大使館大使秘書室勤務、国際交流基金日本語教育専門家(メキシコ・シティ)を経て、アムステルダム大学大学院(中退)で談話分析を学ぶ。2000年からフリーランス通訳者として活動、法廷通訳で「言われた通りそのまま通訳する」ことが求められることを理論的に解明したいと思い、立教大学大学院異文...

【JITF2020】松丸さとみ「ニュース翻訳 基本のき~まずはこれだけ知っておこう」

松丸さとみ フリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員として英国・ロンドンで計6年強を過ごす。駐在員時は、在英日本人向けに英国および欧州のビジネスニュースを日本語で配信する日系企業にて編集・執筆などに従事。現在は、フリーランスにて時事ネタを中心に幅広い分野の翻訳・ライティング(ときどき通訳)を行っている。訳書は『FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略』(サ...

【JITF2020】大森喜久恵「中国語通訳者への道のり」

大森喜久恵 中国語会議通訳者。高校及び大学時代を家族とともに中国で過ごす。帰国後、製薬会社と法律事務所で嘱託通訳として働きつつ、会議通訳者としても活動を始める。1989年に初めての同時通訳。その後フリーランスの通訳者として政治経済関係を中心に活動。放送通訳者、通訳スクール講師。 共著「聴いて鍛える中国語通訳実践講座―ニュースとスピーチで学ぶ」(東方書店、2014年)。 ...

【JITF2020】今井美穂子「芸能通訳者の日常、心得〜映画を広げる、映画を伝える」

今井美穂子 上智大学外国語学部英語学科卒。大手通訳者養成学校を2008年に卒業。大学卒業後、映画バイヤー、海外交渉担当等、映画配給の仕事に10年間携わり、通訳者養成学校卒業と同時にフリーランス通訳者に転向。現在は通訳者として映画、芸能、芸術を中心に活動するかたわら、通訳者養成学校において後進の指導にあたっている。芸能通訳者としては、来日プロモーションや国際映画祭での記者会見、舞台挨...

【JITF2020】武藤陽生「ゲーム翻訳概観」

武藤陽生 ゲーム、出版翻訳者。29歳のとき『深夜特急』に影響されて出たひとり旅の途上で翻訳に目覚める。帰国後フェロー・アカデミーの出版翻訳コースにかよい、その傍らでゲーム翻訳会社に勤務。その後フリーランスとして独立し、ゲーム翻訳と出版翻訳に携わる。おもな訳書は『ショーン・ダフィ・シリーズ』『駆逐艦キーリング』、訳したゲームは『Gone Home』『The Vanishing of ...

【JITF2020】佐々木南実「ファン・トランスレーションの時代を生きる  〜MJから韓流まで 歌詞対訳の世界〜」

佐々木南実 都留文科大学 国際教育学科専任講師、(株)ミーム・コミュニケーションズ代表。ポピュラー音楽の翻訳者・通訳者としてキャリアをスタートさせ、J-Wave、MTV、Blue Note Tokyo、Rolling Stone Magazineなど洋楽の現場を数多く経験。小学生の子供二人を連れてのアメリカ留学時代にはタイプの違う二つの連載『通訳翻訳ジャーナル』(イカロス出版)「カ...

【JITF2020】ダニエル・ジル「通訳の努力モデル:振り返りとこれから」

ダニエル・ジル ダニエル・ジルは元々、数学を専攻していたが、学業の傍ら(独学ながら)技術翻訳者として、そしてリエゾン通訳者として仕事を始めた。その後、パリの国立通訳翻訳高等学院(ESIT)で学んで会議通訳者に転身し、AIICに入会。翻訳・通訳を教えるようになってから、翻訳・通訳研究に取り組む必要性を感じるようになる。まず日仏翻訳者・通訳者の訓練に関する研究で博士号を取得し、後に通訳...

【JITF2020】松下佳世、平山敦子「出版不況の時代に『紙の本』を出す方法:通訳者コラボ本誕生の裏側」

松下佳世  立教大学異文化コミュニケーション学部・研究科准教授。日本通訳翻訳学会理事。会議通訳者。朝日新聞記者としてニューヨーク特派員などを務めたのち、サイマル・インターナショナルの専属通訳者に。専門は通訳翻訳研究とメディア研究にまたがる学際的な研究分野であるニュース・トランスレーション研究。学生を指導する傍ら、サイマル・アカデミーのインターネット講座でプロを目指す通訳者の育成にも...

【JITF2020】児島修「ノンフィクション出版翻訳の素晴らしき世界 ~その特徴と制作の流れ、翻訳者に求められるもの~」

児島修 ノンフィクション出版翻訳者。1970年生。立命館大学文学部(心理学専攻)卒。ミニシアター運営会社勤務の後、株式会社エイブス、NECソフト株式会社(現NECソリューションイノベータ)、山根ドキュメンテーション(現TransPerfect)での翻訳業務を経て、2008年よりフリーランス。主な訳書に、『シークレット・レース』(小学館文庫)、『バーバリアンデイズ』(A&F)...

【JITF2020】 ジョナサン・ダウニー「見通しが立たない世界において通訳の価値を正しく理解して伝える方法」

ジョナサン・ダウニー ジョナサン・ダウニー博士はスコットランド・エディンバラ在住のコンサルタント会議通訳者(仏⇔英)、通訳研究者。アレキサンダー・ドレクセル、アレキサンダー・ガンスメイヤー、サラ・ヒッキーとTroublesome Terps ポッドキャストを共同ホストする傍ら、著書2冊を出版。Being a Successful Interpreter: Adding Value ...

【JITF2020】ゲイブ・ベッカーマン「何でも買って売れるメルカリで、何でも訳す:メルカリの社内通訳」

ゲイブ・ベッカーマン 米国で生まれ育ち、16歳で初めて来日。札幌でのホームステイ、京都や富山でも暮らし、現在は東京在住。タフツ大学卒業後、JETプログラムの国際交流員として働いた時に通訳に魅了される。双日株式会社では社内翻訳を経験。現在は株式会社メルカリで社内通訳者を務める。2019年には日本会議通訳者協会主催の同時通訳グランプリで準優勝。プライベートの時間は、チェロを弾いたり、ワ...

【JITF2020】足立力也「はじめてのコスタリカ」

足立力也 コスタリカ研究家、平和学・紛争解決学研究者。コスタリカ国立ナシオナル大学大学院哲文科博士課程中退。2001年からフリーランスの研究者としてコスタリカに関する調査・研究・発表等の事業を続けながら、年に1〜2度の頻度でコスタリカ・ピース&エコツアーを企画、通訳・ガイドを務める。2019年、(一社)コスタリカ社会科学研究所を設立、 代表理事に就任。主著に「丸腰国家」(扶桑社新書...

【JITF2020】谷千春「手で伝える、目で聞く~手話の世界へようこそ~」

谷千春 1960年東京都出身。高校生の時に手話に出会う。NHK手話ニュースキャスター、テレビ手話講座講師を経て、現在、NPO手話技能検定協会副理事長、日本社会事業大学非常勤講師。 趣味は、落語、ワイン、ヨット。 手で伝える、目で聞く~手話の世界へようこそ~ コロナ禍の中、国内の知事会見のみならず、海外のリーダーたちの会見にも、手話通訳が付くのが当たり前の時代になり...