【JITF2020】吉田理加「スペイン語通訳者からみた異文化コミュニケーション:個人的な経験」

吉田理加

京都外国語大学外国語学部イスパニヤ語学科卒業、在学中にスペイン・ナバラ大学に派遣留学。スペイン大使館大使秘書室勤務、国際交流基金日本語教育専門家(メキシコ・シティ)を経て、アムステルダム大学大学院(中退)で談話分析を学ぶ。2000年からフリーランス通訳者として活動、法廷通訳で「言われた通りそのまま通訳する」ことが求められることを理論的に解明したいと思い、立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科博士後期課程修了(Ph.D)。その後、順天堂大学国際教養学部准教授を経て、現在はスペイン語会議通訳者、愛知県立大学通訳研究所客員共同研究員、立教大学/上智大学/順天堂大学非常勤講師。専門は法廷通訳談話研究。2014年に夫と株式会社アセルカテを設立。

スペイン語通訳者からみた異文化コミュニケーション:個人的な経験

人に対して愛情深く優しいスペイン語圏の人達と触れ合い、スペインや中南米諸国の共通の側面かつ異なる社会文化事情にも詳しくなり、日本とは全く事なる価値観に触れるというスペイン語通訳はとても楽しく、刺激的で好奇心が満たされる異文化コミュニケーション体験です。多くの通訳者と同様に、これまでの人生で学んだり暮らしの中で触れてきたりした言語はスペイン語だけではありません。例えば、(大阪弁、)英語、オランダ語、中国語などもそうです。それらの言語の習得レベルは高くなくても、「私」という「通訳者・話者」の形成に確実に影響を与えています。そのような事情を前提として、複言語主義の産物としてのスペイン語通訳者の個人的な体験に基づいた日西通訳と異文化コミュニケーションの事例についてお話します。

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