保護中: 【第7回】匂いにまつわるなにやかや「香料の種類」 【会員限定コンテンツ】 「いっそニットを着ようかな」という日と半袖一枚で過ごせる日がくるくると訪れて、時節の挨拶が使いにくい今日この頃ですこんにちは。前回から大分日が経ちましたが、久々の『匂いにまつわるなにやかや』第7回のテーマは香水、中でも香水の製造についてです。 ■そもそも香水とは ざっくりと書きますと、香水とは過去この連載で取り上げた様々な香料を組み合わせて作った香水の原...
保護中: 【第13回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「市販後の市場の監視」 【会員限定コンテンツ】 前回は、製造から出荷までの品質管理について主に説明しました。医療機器の規制はライフサイクルの終わりまでカバーされていますので、出荷~使用後の情報を監視することになっています。今回は、販売後の製品の監視の仕組みを説明します。 法的枠組み まずは、市販後の監視の種類とその根拠となる法令を説明します。大きく分けて製造販売後安全管理と市販後安全調査に分かれま...
保護中: 【第19回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「最上級、どうする?」 【会員限定コンテンツ】 英文法の学習で必ず出てくる「比較級」と「最上級」。中学校で習いますよね。”-er” や”-est” など、英語の形容詞にたった2~3文字を加えるだけで規模の大きさが意味として変わってくるのです。コンパクトながらスゴイと思いませんか?日本語の場合、形容詞の形そのものは変わらず、「より大きい」「最も大きい」という形になります。言語の違いは実に楽しいですよね。 さて...
【第12回】シリコンバレー徒然通訳テクノロジーだより「GPTを使って&作ってみよう」 皆様お元気でお過ごしでしょうか。 サンフランシスコでは少し前に Waymo という無人自動運転のタクシーサービスが一般開放され、私も乗車する機会がありました。運転席の前にはハンドルがあり、運転手がいないのにハンドルが右へ左へと動いて車線変更をしたり角を曲がったりして不思議な気分でした。ライドシェアのように運転手との相性(スピードや車の芳香剤や音楽の好み、行き先について愚痴を言われる、など)...
保護中: 【第12回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「品質管理システム-QMS 」 【会員限定コンテンツ】 前回まで、医療機器は設計開発と同じように製品実現も重要であることを説明しました。 今回は続いて、医療機器の製造と市場の流通の責任を持つ製造販売業者はどのように製品実現を行うかについて述べます。 製造販売業者の責務として、製造管理等基準省令(QMS省令)の規定を遵守するために必要な組織の体制を整備するというものがあります。*1 「必要な組織の体制を整備...
保護中: 【第17回】チャーリーの金融英語「LLMはどこまで信用できるのか?(3)」 「生成AI」は歪んでいるのか?② 本シリーズ(「LLMはどこまで信用できるのか?」)の第3回は、2023年3月8日に『ニューヨーク・タイムズ』に掲載された”Noam Chomsky: The False Promise of ChatGPT”(「ChatGPTの誤った約束」)の全訳を掲載する。段落には番号とタイトルをつけ、冒頭に目次を表示した。読者の学習/研究の便宜を図るためそれぞれの段落...
【第10回】通訳留学奮闘記~梨花女子大学校通訳翻訳大学院編~「教授って、本当に人間なのでしょうか」 34歳でハングル文字から韓国語学習をスタートさせ40歳を目前に韓国の通訳翻訳大学院(=通大)に入学した私が、「通訳のための海外留学」のリアルな実態をお届けします。 今回は「圧倒的実力を誇る我らが教授陣についてのお話」です。 隙のないプロ集団 入学してまず驚いたのは、教授陣の卓越した(という表現すら失礼になるほどの)言語能力でした。 例えば教授陣が日本語・韓国語両方...
保護中: 【第16回】この台詞に注目!映像翻訳の楽しみ方『チャレンジャーズ』 【会員限定コンテンツ】 映像翻訳者の松本陽子です。配信作品を中心に字幕翻訳と吹替翻訳を手がけています。映画を見るのが大好きで、2023年は映画館で180本ほど鑑賞しました。動画配信サービスでも多くの作品を見るなかで、すばらしい訳に出会い、「この見事な技術を身につけたい」と思ってきました。そんな日本語訳を、ご紹介します。 第16回の作品は『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督...
保護中: 【最終回】安全保障と防衛の日英通訳「同盟国・同志国との連携 ―後編」 【会員限定コンテンツ】 日本の防衛戦略には、①日本の防衛体制の強化、②日米同盟による抑止力および対処力、③同志国との連携の3つのアプローチが挙げられています。1つ目のアプローチとして、防衛省は反撃能力の保有や次期戦闘機の開発など防衛力の抜本的強化を進めています。前回の記事「同盟国・同志国との連携 -前編」では、2つ目の日米同盟や日米安全保障協力を中心にまとめました。本連載最終回となる今回は...
保護中: 【第18回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「そしてまたもや直訳意訳問題」 【会員限定コンテンツ】 今年の猛暑は異常でしたね。日本だけでなく、全世界的に前例のないお天気になっています。オーストラリアに住む私の友人も、「8月は例年にない寒さだった」と述べていました。 近年のこうした天候も考慮しているのでしょう。かつて日本の運動会・体育祭は秋の風物詩でしたが、昨今では春におこなうケースも増えています。そう考えると、夏季五輪もこれからは南半球で実施する方が合理...
保護中: 【第8回】フランスとレイシズム 【会員限定コンテンツ】 この夏のパリで、オリンピックとは何なのだろうかと改めて問わずにはいられない。そこには多くの要素が混在しているため、一言で形容することは難しい。ただ、それが単なるスポーツの祭典などではないということだけは確かだ。 この疑問を抱くのは初めてではなかった。2021年、遠くの地から東京オリンピック開催の報を知り、「やはりやってしまったか」と思いはしたが、そうはいっ...
吉岡余真人「機材エンジニアから見る通訳ブースマナーについて」 この度はこのような執筆の機会をいただき、誠にありがとうございます。 私は1989年(平成元年)から約35年間、通訳機材のエンジニアとして、通訳ブースの隣で、通訳者の皆さんが通訳する音声を最高の音質で参加者に届けるため、日々奮闘しております。 今回は、機材エンジニアから見た通訳ブースマナーについてお話しをしたいと思います。 1.資料の取り扱いについて 皆さん会議が終わったあ...
保護中: 【第11回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「業の責任(総論) 」 【会員限定コンテンツ】 前回までは大まかに分けて薬機法上の製品の取り扱い(どのように製品の有効性・安全性を証明するか)について書いてきました。今回からは、製品そのものから視点を変えて、品質管理に関することに触れていきます。 製品の検証だけでは不十分 製品の有効性と安全性を根拠とともに説明するのが大切で、そのための手続きはどのようなものかと過去10回かけて説明してきました。項...
保護中: 【第18回】あの通訳研究って、実際どうなの?「機械は人間にとって代わるのか?―機械通訳の可能性」 【会員限定コンテンツ】 8月になりました。猛暑どころか酷暑と言いますが、これだけ気温の高い日々が続くと、まさに「地球沸騰化」を実感します。救急車を見かけることも多くなりました。 また、このところ株価の乱高下、為替の大幅な変動など、どこを見ても通常とは異なるレベルで物事が動いているようです。 加えて、7月末から始まったパリ五輪では、審判やルール適用に様々な疑念が報道...
保護中: 【第4回】映像翻訳家インタビュー 風間綾平さん「PART3:会長と講師と人気コラム」 【会員限定コンテンツ】 PART3: 会長と講師と人気コラム ―風間さんは映画翻訳家協会の会長をされていますね。昨年度から引き続きということで2期目ということでしょうか? 会長のお仕事は大変ですか? 風間 いや、まだ1期目です。1期が3年なので。 会長の仕事としては、プラットホームが増えて複雑になりました。たとえば昔なら劇場公開してパッケージ化して終わりだったんですが、今...
保護中: 【第4回】映像翻訳家インタビュー 風間綾平さん「PART2:差別用語と歌詞の字幕」 【会員限定コンテンツ】 PART2: 差別用語と歌詞の字幕 ―『ブラック・クランズマン』(2018年)についてお伺いします。 1970年代に黒人刑事が白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」に潜入捜査した実話を基にした映画です。監督がスパイク・リーということもあり、差別用語がバンバン出てきますが、日本語でもかなり思い切った訳にしていますね。 原音)Since...
保護中: 【第4回】映像翻訳家インタビュー 風間綾平さん「PART1:調べ物に酔うな」 【会員限定コンテンツ】 約1年半ぶりとなる映像翻訳家インタビュー! その間、私(岩辺)は「映像翻訳者の会 Wakka」を仲間と立ち上げ、無事に1周年を迎えました。JACIの皆さまには昨年(2023年)のフォーラムや合同納涼会で大変お世話になりました。この場を借りて、お礼を申し上げます。 さて、4人目にお迎えするのは映画翻訳家協会の会長であり、講師でコラムニストの風間綾平さん。お会いす...
保護中: 【第17回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「どの動物?」 【会員限定コンテンツ】 このコラムを書いているのは7月中旬。その数日前にトランプ氏が狙撃されるという衝撃的なニュースが発生しました。ケネディ氏やレーガン氏が狙われたときの映像は、「歴史的資料映像」として観たことはあります。しかし、私自身が生きる今、つまり、この2024年においてそのようなことがアメリカで生じたとはにわかに信じがたいことでもあったのです。 狙撃事件の当日、私は横須賀の千...
保護中: 【第9回】安全保障と防衛の日英通訳「同盟国・同志国との連携 ―前編」 【会員限定コンテンツ】 米バイデン政権は、2022年10月に発表したアメリカの安保戦略の中で、同盟国や同志国との「統合抑止」の推進を示しました。同年12月、日本は防衛力の抜本的強化を掲げる防衛3文書を閣議決定し、戦後の安保戦略の大きな転換点と注目を集めましたが、この中でも日米共同の「統合的な抑止力」をより強化すると述べています。そこから1年余りが経った今年4月、ホワイトハウスで行われた日米...
保護中: 【第10回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「対面助言制度(PMDA相談)について 」 【会員限定コンテンツ】 前回は申請・審査に関する基本的な情報をお示ししたうえで、最後に「申請したら必ず承認されるわけではない」旨を書きました。今回は審査をなるべく円滑に進めるために必要な制度をご紹介します。 審査がうまく進まないこともある 様々な事情により審査継続不可能になった場合、申請取り消し又は取り下げの手続きに進みます。 申請取り下げ 申請後に審査開始前...
【第9回】通訳留学奮闘記~梨花女子大学校通訳翻訳大学院編~「本に埋まる」 34歳でハングル文字から韓国語学習をスタートさせ40歳を目前に韓国の通訳翻訳大学院(=通大)に入学した私が、「通訳のための海外留学」のリアルな実態をお届けします。 今回は「通訳そっちのけ?で本ばかり読んでいる話」です。 始まりは教授の「本を読め」指令 「本を読め。徹夜してでも本を読め」 「最低でも週に短編一本くらいは読め」 こんなことを1年生の1学期から複数の教授に...
保護中: 【第16回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「直訳でしらけるぐらいなら」 【会員限定コンテンツ】 先日読んだ「生き方」関連の本に興味深いことが書かれていました。どのようにすれば、日々ストレスをためることなく幸せに暮らせるか、という内容です。著者いわく、 「できる限りテレビやネットのニュースを見ないことが大事」 とのこと。なぜならニュースというのは悲惨な出来事や、気分が滅入る内容が多いからです。一日の始まりに暗い話題に触れれば、爽快な朝の気分が台無しに...
保護中: 【第15回】この台詞に注目!映像翻訳の楽しみ方『異人たち』 【会員限定コンテンツ】 映像翻訳者の松本陽子です。配信作品を中心に字幕翻訳と吹替翻訳を手がけています。映画を見るのが大好きで、2023年は映画館で180本ほど鑑賞しました。動画配信サービスでも多くの作品を見るなかで、すばらしい訳に出会い、「この見事な技術を身につけたい」と思ってきました。そんな日本語訳を、ご紹介します。 第15回の作品は、脚本家の山田太一さんの名作小説『異人たちとの夏...
保護中: 【第7回】フランスとレイシズム「暴動のニューカレドニア、その怒りの根源について」 【会員限定コンテンツ】 5月13日から仏領ニューカレドニアで、首府ヌメアを中心に起きた「暴動」の経緯については既に日本でも多く報道されているので、ここで繰り返す必要はないように思う。今回は、「暴徒」と化した独立派のカナック(ニューカレドニアに三千年前から住むとされる先住民)の人々の怒りを引き起こした問題の根源がどこにあるのかについて、少しだけ考察してみたい。結論から言えば、現在の危機の根...
保護中: 【第6回】匂いにまつわるなにやかや「香料の種類」 【会員限定コンテンツ】 こんにちは。 青紅葉の季節で嬉しい、栗原です。 少々お休みをいただきましたが、匂いにまつわるなにやかや第6回の今回は香道についてです。 ■香道とは 香道とは香木を一定の作法に則って炷き、発薫する香りを鑑賞する日本の芸道で、香道では香りを嗅ぐことを「聞く」といいます。 6世紀に仏教と共に香りが日本に伝来して以降、ごく限られた社会階層の人々...
保護中: 【第9回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「様々な医療機器をどう評価するか」 【会員限定コンテンツ】 第8回では、様々な医療機器の分類とその例を紹介しました。今回は審査上の取り扱いについて紹介します。 申請に必要な書類は何か 申請に必要な書類のことは申請書と呼ぶのですが、内容は多岐にわたります。大きく分けて3つに分かれます。 申請書:製品の構造、原材料、規格、製造工程、使用方法等をまとめて記載する。 STED (Summary Techni...
保護中: 【第14回】この台詞に注目!映像翻訳の楽しみ方『哀れなるものたち』 【会員限定コンテンツ】 映像翻訳者の松本陽子です。配信作品を中心に字幕翻訳と吹替翻訳を手がけています。映画を見るのが大好きで、2023年は映画館で180本ほど鑑賞しました。動画配信サービスでも多くの作品を見るなかで、すばらしい訳に出会い、「この見事な技術を身につけたい」と思ってきました。そんな日本語訳を、ご紹介します。 第14回の作品は第96回アカデミー賞で主演女優賞ほか4部門受賞し...
保護中: 【第15回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「名詞化で短縮」 【会員限定コンテンツ】 放送通訳の最大の特徴。それは「何が出てくるか本番までわからないこと」に尽きます。会議通訳の場合、事前にテーマが告知され、業務日当日に向けて猛勉強できますよね。単語リストを作成し、登壇者のプロフィールをおさえ、動画サイトや著作などをチェックしておくなどなど。やることは山積みですが、この予習部分さえしっかりとおこなっておけば、当日はよほどの「脱線」が無い限り、対処でき...
保護中: 【第8回】安全保障と防衛の日英通訳「データ主権とセキュリティ・クリアランス」 【会員限定コンテンツ】 今年に入り、マイクロソフトやオラクルなど米クラウド大手が、相次いで日本への大規模なデータセンター投資を発表しています。背景には生成AIの急速な普及があると同時に、経済安全保障の観点から、自国のデータを国内で管理する世界的な流れもこうした対日投資を後押ししています。また現在開会中の国会で、セキュリティ・クリアランス制度を創設する新法が可決・成立しました。今回は、このよ...
保護中: 【最終回】こう訳すか、ああ訳すか、それが問題だ「あえて読みやすさを犠牲にする『異質化』」 産業翻訳家時代、よく上司から「翻訳されたものだと気付かないくらい自然な日本語に訳されているのがいい訳だ」と教えられていたものです。たしかに訳文は読みやすければ読みやすいほど「良い翻訳」といえる場合が多いですし、特に産業翻訳の世界ではそれが言えそうです。 しかし、文芸翻訳の世界では、読みやすさをあえて犠牲にしてまで、原文の異質性を前面に出して訳す方法もあり、これを「異質化」といいます。これに...