6月 2020, Page 2

【JITF2020】大川直美「吹替翻訳調って何かしら?~日本語吹替版ヒストリー~」

大川直美 幼いころからテレビっ子で、時代劇や吹替版海外ドラマの再放送を見て育つ。 長じて入社した航空機メーカーの仕事を通じて翻訳の楽しさを知り、映画やドラマのセリフを訳してみたくなって映像翻訳スクールに入学。字幕と吹替の翻訳を学んだ後、CS放送用のドラマシリーズでデビュー、吹替専門の映像翻訳者に。 現在は、映画やドラマ、アニメ、ネイチャードキュメンタリーの日本語吹替版台...

【JITF2020】高木クリス「アニメ制作現場での通訳~クリエイティブを動かすコミュニケーション」

高木クリス ハワイ大学卒。日本を代表するアニメーション制作会社の社内通訳者。CGアニメ・映像制作を中心に通訳として活動。国内最大の通訳大会である「同時通訳グランプリ」にて2019年に優勝。またラッパーとしてもB-BOY PARK2003でのMCバトル王者として知られる。最新作は「轆轤」(2017)。「ENGLISH JOURNAL」に「英語でラップを学ぶ~Rap in Englis...

【JITF2020】マイヤーズ若菜「悪癖を矯正!ノートテイキング講座」

マイヤーズ若菜 カナダ、スイス、ハンガリー、アメリカで育つバイリンガル会議通訳者。上智大学比較文化学部卒業後、大手外資系企業数社の社内通訳を勤めたのち、米国モントレー国際大学の会議通訳修士号を取得しフリーランス会議通訳者に転身。ビジネス・医薬・技術・放送・司法・政治・エンターテイメントなど幅広い分野で活躍。通訳スクールの講師も務める。 悪癖を矯正!ノートテイキング講座 ...

【JITF2020】石井悠太、加藤志織「LINEでの社内通訳」

石井悠太 社内通訳・翻訳者(英語)。慶応義塾大学法学部法律学科卒。クイーンズランド大学院、日本語通訳翻訳学修士。NAATI認定会議通訳者(日英、英日)。日系広告代理店で法務、海外事業などを経験するも、タイへの長期出張中、夢であった通訳を目指す気持ちが強くなり勢いでオーストラリアの大学院に出願。無事合格し、充実した留学生活を過ごしたが、帰国後の就職活動では通訳経験のなさから書類選考に...

【JITF2020】青谷優子「『聞き手に伝わる』声を作る ~朗読メソッドを用いて言葉に息を吹き込もう!~ 」

青谷優子 朗読家/バイリンガルフリーアナウンサー/英語コミュニケーション講師/元 NHK WORLD 英語アナウンサー 小・中学時代を英国・ロンドンで過ごし、上智大学を卒業後バイリンガルリポーター(英語・日本語)として平成4年に NHKに入局。NHK WORLDのメインアンカーとして20年過ごす。選挙報道、震災報道をはじめ、日本を代表する文化人、各国首脳や国連代表などにも取材...

【第3回】シリコンバレー徒然通訳テクノロジーだより「上手にググるには? 情報検索の精度を上げる方法 その1」

皆様お元気でお過ごしでしょうか。 外出禁止令の発令からなんとなんと3か月。みんな髪はボサボサだけどやればできる! SNSを見ていると多くの人が自然回帰(?)して、花が咲いたとか鹿を見かけたとか自然ネタの投稿が増えている気がします。猫の額の我が家の庭にも小鳥が巣を作り、ヒナが孵って巣立っていくのを観察したり、廃棄寸前のジャガイモを植えてその育ちっぷりに驚いたり。映画館にもイベントにも買...

【最終回】大手を振って中道を行く−できない私の通訳雑談「大学院でサバイバル!の巻④」

毎回前書きばかりが長くなるコラムも今回でいよいよ最終回となりました。このコラムを書いている6月初旬、緊急事態宣言は解除され、世間ではやれ「ポストコロナ」だとか、やれ「ウィズコロナ」だとか、巷では語呂の良いカタカナ英語が飛び交い、明るい気持ちになっていいのかなと思えば、「Tokyoアラート」なんていうものが登場して、やはり緊張を続けるべきなのか、もはや訳のわからないことになっている今日この頃です。...

保護中: 【第8回】通訳ブースは宝の山「温泉『庭の湯』へのオマージュ」

【会員限定コンテンツ】 温泉が好きだ。都内にも日帰り温泉を楽しめるところがいくつかある。なかでも、豊島園の「庭の湯」がお気に入りである。それには理由があって、通訳の仕事でご縁があって、行くようになった。 2003年に開業した豊島園の「庭の湯」は当初、近隣の高齢者をターゲットとしていた。開業前には当然のことながら、市場調査をし、想定される利用客の需要や好みなどを数値ではじき出し、その上で価格設定...

【第33回】駆け出しのころ「らせん階段と下りのエスカレーター」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 私にとって憧れの通訳は遥かかなたでした。 公立の中高でふつうに勉強しただけの英語だったので、外国語に定評のある大学に入ったからといって、それで英語力がぐんと伸びたという訳にはいきません。それで...

【第32回】駆け出しのころ「勉強は絶えずに」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 通訳者になろうと思ったきっかけ私は最初から通訳者になることを目指していたわけではありませんでした。日本語の学習歴こそ長いものの、通訳ができる人間ではないと前から思っていました。もともと臆病で遠...

【第31回】駆け出しのころ「熱しやすさと冷めやすさのはざま」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 子供の頃、その熱しやすく冷めやすい性格が手伝って、なりたかった職業は数知れず。探偵になろうと尾行を始め、お菓子屋になろうと図書館のレシピを片っ端から試し、ハーバリストになろうと実家の庭をハーブ...

【第30回】駆け出しのころ「音楽と英語~ふたつの『好き』を仕事にして」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 誰しも、子供の頃にはキラキラした夢を持っていたと思います。好きなこと、やりたいことを口に出し続けていたら、たくさん仲間ができて、いつの間にか世界が広がり、夢の実現に近づいていた。そんな経験を少...

【第29回】駆け出しのころ「革命いまだならず」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 1990年の秋、「あ」の字も知らなかった私は、日本での生活をスタートすることになりました。それまでは南京にある大学で経済学の講師をしていましたが、天安門事件を機に大学がほぼ休講となり、急遽主人...

【第28回】駆け出しのころ「同時通訳の思い出は、ビールとともに」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** エルビーニア ユリアの人生を形成した幼少~学生時代「私は~です」と一人称で訳そうか、それとも「この人は~と言っています」と話し始めるべきか。名古屋の小学校で全校児童を前に、11歳の私は一瞬考え...

【第27回】駆け出しのころ「危機をチャンスに。学びに終わりはありません」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 高校を卒業する日、母にいきなり「航空券買ったから明日ペルーに帰って」と言われました。来日して6年間、どんなに母国に帰りたかったか。とはいえ、あまりに突然で唖然としました。 翌日、成田空港...

【第26回】駆け出しのころ「イルカを通訳してみて分かった1つのこと」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 初めての大型通訳案件の後、「クリス見てあげるよ」と声をかけてくれたスピリチュアルな依頼主に「前世」を見てもらった。どうやら前世では戦場で相当やらかしたらしく、その代償として現世のテーマ...

【第25回】駆け出しのころ「40歳で訪れた人生2度目の転機」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 人生ちょうど半世紀、振り返ると大きな転機は2度ありました。渡米した20代前半と通訳をスタートした40歳。「昔少し憧れてはいたがすっかり諦めていた」会議通訳という仕事。ひょんなことから一度その舞...

【第24回】駆け出しのころ「人見知り少女、通訳になる」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 通訳者といえば、どんなイメージがありますか? 社交的で話好き、海外に住んでいて外国語がペラペラ… 私も最初はそのようなイメージがありました。でも私はそのどちらでもありません。今でも...

【第23回】駆け出しのころ「忘れられない単語」

私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 忘れられない単語がある。 2012年、米国カリフォルニア州のモントレー国際大学院(現・ミドルベリー大学院モントレー校)で会議通訳を修めた後、日系製薬企業のアメリカ支社で通訳者としての勤務を...

保護中: 【第21回】放送通訳の世界「負担無き放送通訳をめざして」

【会員限定コンテンツ】 私が普段シフトで入っているCNNでは、通訳者が一人でブースに入ります。通常の会議通訳であれば二人一組となり、パートナーがサポートに回りますよね。けれどもニュース現場では一人体制なのです。CNNの場合、30分を一人が担当し、時間になるとパートナー通訳者が控室からそっとブースに入ってきます。そこでお互いに目配せをしながら挙手をして引き継ぐという形をとっています。たったひ...

保護中: 【第3回】カイシャの中身「人事制度の通訳(1)」

【会員限定コンテンツ】 みなさんこんにちは。コロナウイルス感染の新症例数減少の知らせを聞きながら書いています。この記事が公開されるときの世の中はどうなっているのでしょうか。連載第3回は人事制度の通訳をするときに思わぬつまづきを招きかねない国ごとの違いをお伝えしていきます。 この連載を担当するにあたって人事労務の情報を集めると以前の知識が役立つ一方、変化も確実にあったことがわかります。...

【第22回】駆け出しのころ「多くの出会いに恵まれて」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 「三度の駆け出しを経て」  バブル期がピークアウトし始めた1992年、名古屋の特許事務所で翻訳を担当していた私に一本の電話が入ります。  「まもなく開業する通信会社が、アメリカ人役...

【第21回】駆け出しのころ「多くの出会いに恵まれて」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 学生時代の私は、自分が将来通訳の仕事をするなんて想像もしていませんでした。日本から出たことも駅前留学(英会話学校を意味する死語)もしたこともない私にとって、英語は大学受験の一科目という位置づけ...

【第9回】翻訳・通訳会社のクレーム処理「遠隔通訳のクレームⅡ」

翻訳・通訳会社は、翻訳者・通訳者には見えない舞台裏で様々なクレーム処理を行っています。本連載は目的は、その一部を紹介することで、翻訳・通訳会社が日々取り組む業務に関して理解を深めてもらうことです。執筆は現役の翻訳・通訳会社コーディネーター。登場人物はすべて仮名です。 コロナも緊急事態宣言解除となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。  さて、経済活動は再開されましたが、まだま...

日本通訳翻訳フォーラム2020

日本会議通訳者協会(JACI)が毎夏主催する日本通訳フォーラムですが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、完全遠隔で開催します。多くの大規模通訳・翻訳イベントが中止を決めていることから、業界全体を元気づけるため、今年は「日本通訳翻訳フォーラム」と名前を変えて8月1日から31日の1か月にわたり、合計30以上の通訳・翻訳セッションを企画しています(海外の演劇祭をイメージしてください)。...

保護中: 【第3回】トップの通訳「外国人エグゼクティブの日本企業訪問―実践編」

皆さん、いかがお過ごしですか。最近、私は自宅にデュアルディスプレイを導入しました。世界的なステイホームによって、自宅からアクセスできるウェビナーやオンラインシンポジウムなどが増えています。デュアルディスプレイにしたことで、仕事だけでなく、ウェビナーなどを受けている際も、検索をしてメモを打ち込んで…といった同時作業がとても快適になりました。One NoteやNotabilityなどのアプリ活用で、ペ...

【第24回】通訳者・翻訳者の子育て「“心のバリアフリー”と自立心を意識して」

(通訳者・大学講師 山崎美保) 下の娘が今春、やっと大学一年生になり、子育てもひと段落でしょうか。振り返ると、自分なりに一生懸命に育児をしたという自負はあります。こう書くと、子どもたちに小さい頃から英語を教えて、いわゆる英才教育を施した、と思われるかもしれませんが、まったく違います。結婚、出産を機に仕事を辞め、時間があったので、育児書を読んだり、先輩ママの話を聞いたり、いわゆる理想の母親像に近づ...