【JITF2020】岩辺いずみ「字幕翻訳は同時通訳!?映像の邪魔をしない日本語にするコツ」

岩辺いずみ

大学卒業後に女性誌で編集&ライティングの仕事に就く。シカゴ大学大学院に留学後、ライターの仕事をしながら日本映像翻訳アカデミーで1年、フェローアカデミーでアンゼたかし先生のゼミに1年学ぶ。2002年から英語、フランス語の作品を中心に多言語の字幕を手がける。

代表作に映画『娘は戦場で生まれた』『冬時間のパリ』『たちあがる女』『12か月の未来図』『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』『ムカデ人間』3部作、松竹ブロードウェイシネマ『シラノ・ド・ベルジュラック』、ドラマ『POSE』『ビリオンズ』他。2020年9月に映画『ミッドナインティーズ』が公開予定。

字幕翻訳は同時通訳!?映像の邪魔をしない日本語にするコツ

横13~16文字×2行の日本語にギュッと濃縮して訳す字幕翻訳。もちろん原語の意味をすべて拾えるわけがなく、ときにはバッサリそぎ落とし、落とした情報を別の場所にコッソリ入れ込んだり。その見極め方と思い切りのよさ(?)が同時通訳に似てると言われたことがあります。

真偽のほどはさておき、聞こえる原語と字幕が必ずしも一致しないため、誤訳警察の標的になりやすい字幕翻訳。誤訳と意訳の境目は?もっと漢字を使えば字数を減らせるんじゃない?字幕泣かせの長い名前(シュワルツェネッガー!)をどう入れる?最近多いLGBT絡みの言葉と差別語問題をどうする?などなど、訳例をあげながらお話します。

これで誤訳警察の取り締まりが少しでも緩くなれば幸いです。

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