5月 2020

【第1回】はじめてのサイバーセキュリティ「なぜ今サイバーセキュリティなのか?」

はじめに はじめまして。JACI認定英日会議通訳者の山本みどりと申します。 2009年よりフリーランスとして稼働しています。2014年ごろを境に、サイバーセキュリティ関連の案件を多く請けるようになりました。 2020年4月22日に遠隔セミナーにて「はじめてのサイバーセキュリティ」講座の講師を務める機会をいただきました。その流れで「ついでに連載も書いてみない?」という理事の甘いささやき...

保護中: 【第25回】製薬業界の通訳「統計解析の通訳」

【会員限定コンテンツ】 臨床試験を行った結果、その薬剤に効果があったかどうか等を判断する要が統計解析(statistical analysis、biostatistics[生物統計学;biostat, BSと略すことも])の作業です。第25回の今回はその統計解析の作業を見てみましょう。 始めに、全体像の把握のため、統計解析とその前後のステップを確認したいと思います。ご存じのように、臨床...

保護中: 【第14回】通翻訳者が知るべきBrexit「政党政治の破綻」

【会員限定コンテンツ】 に国会で行われた「意味ある投票(meaningful vote)」で、メイがEUとの交渉で合意した離脱協定が投票にかけられ、賛成202票、反対432票という大差で否決された。政府が230票差で敗れるという前例のない大敗北を喫したのは、与党保守党から多数の造反議員が出たためだった。保守党議員のうち196人が政府案に賛成したのに対し、反対は118人。議員団の1/3を超える...

【3月~6月】通訳・翻訳イベント【遠隔】

日本会議通訳者協会(JACI)ではCOVID-19問題で影響を受けている会員向けに、せめてこれを学び・仕込みの時間に使えるようにと、Zoomを活用した多数の通訳・翻訳イベントを用意しました。JACI会員はすべて参加無料ですので、会員グループで共有されている割引コードを使用してチケットを取得してください。 非会員向けに一般チケットも有料で販売していますが、入会すると他のコンテンツにもアクセスできま...

第3回JACI特別功労賞 徳永晴美、米原万里

日本会議通訳者協会(JACI)は2018年に、通訳業および通訳業界に多大な貢献をし、その発展に寄与した個人および/または組織の功労を讃えることを目的に、JACI特別功労賞を制定しました。 厳正な審査を経て、第3回の受賞者はロシア語通訳者の徳永晴美氏と故米原万里氏に決定しました。 徳永晴美 徳永氏はロシア語通訳者として第一線で長年活躍し、後進の育成にも多大な貢献をしたことに加え、...

第3回JACI特別功労賞 受賞者コメント

名誉ある特別功労賞の受賞にちなみ心よりお礼申し上げます。 ロシア語通訳協会は本年8月30日に創立40周年となり、かつ本年は夭逝された米原万里さんの生誕70年の節目。私と万里ちゃんの特別功労賞の同時授与の決定を下された貴協会の皆様に心より感謝申し上げます。あらためて万里ちゃんのことを想起する機会を頂いて本当に感激です。(以下、字数節約のため「電報文体」にさせていただきます。) ・...

【第11回】通訳翻訳研究の世界~通訳研究編~通訳にとって文脈とは―耳だけではダメ!

前回(2019 年秋号)、通訳を支える言葉の理解には二重の推論が関わり、推論には言語情報のほかに文脈が使われるという話をしました。では、文脈とは具体的に何を指すのでしょうか。今回は、「通訳者の使う情報は耳で聞く言葉だけではない」というお話です。 そもそも文脈とは? 前回、関連性理論(*1)の立場から、言葉の解釈には二重の推論が関わるという話をしました。今回は、その続きで、関連性理論にお...

【第2回】シリコンバレー徒然通訳テクノロジーだより「YouTube をもっと快適に使う方法」

皆様お元気でお過ごしでしょうか。 カリフォルニアでは外出禁止令が出てから2か月経ちました。緊急事態が宣言された3月半ばの日、既に通訳案件が軒並みキャンセルになっていた私は某企業で久しぶりにエンジニアの仕事をしていました。お昼ごろに翌日からの外出禁止令が発令。オフィスに来ることも禁止となり17時には駐車場も閉鎖すると言われ、オフィスにまだ出社していた人たちはリモート勤務体制を整えるべくバタバタと動...

【第2回】カイシャの中身「人事労務」

みなさんこんにちは。先行きが見えづらい状況の中、時間の使い方を決めるのも簡単ではないですね。私もいろいろ考えてみるのですが、なかなか思うように進みません。一日の終わりに手ごたえを感じることがあまりなくて「これではアブナイ」と思うのですが……。JACIのオンラインコンテンツ担当者の「それなら早く書け」という声を想像してがんばります。 *** 「カイシャの中身」第2回は人事・労務です。以前の勤務先...

【第2回】トップの通訳「外国人エグゼクティブの日本企業訪問―準備編」

皆さん、こんにちは。当初は非日常と思われた巣ごもり生活が、だんだんと日常化し、昨秋の繁忙期からは想像できない毎日となりました。いつでも戻れるように体力維持!と思い、時々思い出したように筋トレをしています。先日、RSIプラットフォームを使った同時通訳にも挑戦しました。図らずも時間ができたこの時期、私たちの業種にテクノロジーがどのように入り込んでいくのかを見据え、仕事の進め方も柔軟に変えていきたいなと...

【第10回】大手を振って中道を行く−できない私の通訳雑談「大学院でサバイバル!の巻③」

オーストラリアの大学院に入り「忍耐の理論」、そして「苦痛のスピーチ」の授業(こちらから)、今回は速読の授業についてです。今回は前回の続きからお送りします。 *** もう一つ印象に残っている授業は速読の授業です。この授業ではひたすら毎週本を読まされました。読む本は何を選んでもいいのですが、宿題として毎週読まなければならないページ数は増えて行きます。授業ではまず、「単位時間あたりの情報入手量は、聞くよ...

【第9回】大手を振って中道を行く−できない私の通訳雑談「大学院でサバイバル!の巻②」

新型コロナウイルス 、ますます大変な状況になっています。 実は先日、母と娘と共同で東京に小さな1LDKのマンションを買いました。その引き渡しが4月末にあり、当日は司法書士の前で諸々の書類に署名をしなければなりません。先月オーストラリアでこのコラムを書いていた時は、世界の中心から遠く離れたオーストラリアにコロナの影響はありませんでした。まだ夏の余韻があり、暖かい日にはビーチに人が大勢押し寄せていま...