医療通訳

保護中: 【第12回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「品質管理システム-QMS 」

【会員限定コンテンツ】  前回まで、医療機器は設計開発と同じように製品実現も重要であることを説明しました。 今回は続いて、医療機器の製造と市場の流通の責任を持つ製造販売業者はどのように製品実現を行うかについて述べます。  製造販売業者の責務として、製造管理等基準省令(QMS省令)の規定を遵守するために必要な組織の体制を整備するというものがあります。*1 「必要な組織の体制を整備...

保護中: 【第11回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「業の責任(総論) 」

【会員限定コンテンツ】  前回までは大まかに分けて薬機法上の製品の取り扱い(どのように製品の有効性・安全性を証明するか)について書いてきました。今回からは、製品そのものから視点を変えて、品質管理に関することに触れていきます。 製品の検証だけでは不十分  製品の有効性と安全性を根拠とともに説明するのが大切で、そのための手続きはどのようなものかと過去10回かけて説明してきました。項...

保護中: 【第10回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「対面助言制度(PMDA相談)について 」

【会員限定コンテンツ】  前回は申請・審査に関する基本的な情報をお示ししたうえで、最後に「申請したら必ず承認されるわけではない」旨を書きました。今回は審査をなるべく円滑に進めるために必要な制度をご紹介します。 審査がうまく進まないこともある  様々な事情により審査継続不可能になった場合、申請取り消し又は取り下げの手続きに進みます。 申請取り下げ  申請後に審査開始前...

保護中: 【第9回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「様々な医療機器をどう評価するか」

【会員限定コンテンツ】 第8回では、様々な医療機器の分類とその例を紹介しました。今回は審査上の取り扱いについて紹介します。 申請に必要な書類は何か 申請に必要な書類のことは申請書と呼ぶのですが、内容は多岐にわたります。大きく分けて3つに分かれます。 申請書:製品の構造、原材料、規格、製造工程、使用方法等をまとめて記載する。 STED (Summary Techni...

保護中: 【第8回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「様々な医療機器をどう評価するか」

【会員限定コンテンツ】 これまで、医療機器は製品の特徴とリスクにより審査の着眼点が異なると述べてきました(関連:本連載第1回、本連載7回)。第8回では、様々な医療機器の分類の観点から抜粋して数点紹介します。 医療機器の分類 有体物・無体物 (tangables, intngables) 法による定義はありませんが、有体物はモノとして存在する医療機器、無体物はソフトウェア医...

保護中: 【第7回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「医療機器承認審査の視点」

【会員限定コンテンツ】 第6回では、製品のリスクと新規性に基づいて申請・審査における取り扱いが変わることを説明しました。第7回では、申請戦略を作ったり、審査されるときの着眼点について掘り下げて説明します。まずは、何を記載するのか見ていきましょう。 承認書には何が書かれているか 承認書(申請書)には、下記の内容を記載します。*1 使用目的(Intended use)、形状構...

保護中: 【第6回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「医療機器の分類」

【会員限定コンテンツ】 本連載の5回までは概念的な部分について書いてきました。今回から数回にわたって薬事規制に関する各論についてお伝えしていきます。第6回は「医療機器の分類」と題し、医療機器規制の分類を説明します。 使い方による分類:一般的名称と使用目的  第1回でも言及しましたが、医療機器は一般的名称ごとにクラス分類され、クラス分類に応じた規制を受けます。一般的名称(Japa...

保護中: 【第5回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「参考文献の探し方」

【会員限定コンテンツ】 みなさまこんにちは。東京は雪で大騒ぎですね。 友人が出産したので先日お母さんになった彼女と赤ちゃんに会いに行きました。元気な新生児と遊ばせてもらって魂が潤いを取り戻しました。この調子で仕事も頑張りたいものです。 連載第5回は「参考文献の探し方」と題して、基礎知識の補充のために必要な資料や技術資料の翻訳で悩みがちなterminologyの探し方について書き...

保護中: 【第4回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「新案件の勉強方法、通訳者とどう働くか」

【会員限定コンテンツ】  2024年はじめての原稿です。先月の原稿を書いているときは2024年のことなど、ましてやその始まりがこのようになるとは想像もしませんでした。  令和6年能登半島地震により被災された方々にお見舞いを申し上げます。仕事柄、大きい災害があると、被災地で医療的ケアが必要な方々やそのご家族のことを心配せずにいられません。原稿執筆時点では被災地へのアクセスが分断され、必...

【第3回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「開発過程について」

医療機器はどのように作られるのでしょうか?医療機器は工業製品としての側面や、臨床現場のニーズをとらえ、なおかつ効果と安全性が検証されている必要があります。今回は、これらの壁を乗り越え、医療機器はどのように患者の手元に届くのかを考えます。 医療機器を開発するのは誰か まず、医療機器は誰が開発するのでしょうか?例外はありますが下記の場合が多いようです。臨床現場や病気の実情・課題を知る医療...

【第2回】薬事の通訳ー医療機器を中心に 「規制の基本的考え方を理解する」

第一回で取り上げた内容のなかで、リスク・ベネフィットバランスという考え方がありました。リスク・ベネフィットバランスとは、医療行為にかかわらず、ある行為をすることで生じるリスクとベネフィット(便益という場合もあります)のバランスを比較し、その行為の正当性を検討することです。 連載第二回では、このリスク・ベネフィットバランスが、実際の規制にどのように用いられるか考えます。 ・審査の考え方...

【第1回】薬事の通訳ー医療機器を中心に 「医療機器に対する法規制の概要」

第一部 1.医療機器に対する法規制の概要 ● 薬機法とは ● 医療機器とは ● 規制の概要 はじめに このたび、「薬事の通訳-医療機器を中心に」というタイトルで連載をもたせていただくことになりました、大島千晶と申します。普段は企業で医療機器薬事に関する仕事をしています。薬事の通訳というと医薬品を思い浮かべる方が多いと思いますが、私の連載では、同じ法律で規制され...

【JITF2022】松野勝民「MICかながわの活動を振り返って~外国人医療の現状と課題~」

松野勝民(まつの かつみ) 特定非営利活動法人多言語社会リソースかながわ(MICかながわ)理事長■略歴 明治学院大学社会学部卒業後、横浜市内の医療機関にソーシャルワーカーとして勤務。1987 (昭和62)年4月から2016(平成28)年3月まで済生会神奈川県病院医療福祉相談室にソーシャルワーカーとして勤務。2016(平成28)4月より横浜市菅田地域ケアプラザへ異動し現在に至る...

【第9回】通訳者としてお役に立つために

ケイト・スイフトさん 医療に関する通訳―広がる選択肢 「次は血液検査ですから、採血します。チクッとしますよ」 「息を吸って、吐いて。今度は深く吸って、一生懸命吐いてください」 「臨床試験では10例が終わって、自由診療に移る前にまず、先進医療Bの申請を提出する予定です。来週厚労省でアドバイスを受けます」 「その認証を取得するためには審査が必要で、全文書で140...

【第31回】現役通訳者のリレー・コラム「医療通訳としての心構え」

医療通訳者の心構えといえば、どなたでも「中立性」や「患者さんとの適度な距離」をまず思い浮かぶでしょう。正直、悩みますね。現場からいくつかの事例を出しながら、医療通訳者に求められている心構えについて考えたいと思います。 バックグラウンドの尊重 まず、日本の医療現場からのいくつかの事例を取り上げたいと思います。 東南アジア出身の女性患者さんが自宅で妊娠検査をしてから旦那さんと一緒に来院しまし...