寄稿記事, Page 5

保護中: 【第7回】日米同盟:防衛協定からグローバルパートナーシップへの道のり「ブッシュ政権時代の日米同盟:黄金期から脅威認識の齟齬へ」

【会員限定コンテンツ】 本連載は、戦後の対日講和から1990年代まで10年間ごとに整理し、2000年以降は各米大統領の政権ごとに日米同盟がどのように変化したか、そして、今後インド太平洋地域が地政学的に最も重要な地域となる中で、日米同盟が地域の平和と安定に貢献するための課題や日本を取り巻く多国間関係を紹介する。 第6回となる今回からは、2000年代以降の米国の各政権の日米同盟・日米関係...

保護中: 【第18回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

結婚 一人暮らしも夜間にゴキブリ包囲網に悩まされるなど、期待したほど楽ではなかった。侘しさがもたらす人恋しさもあって、1961年10月、わたしは本屋の上司であるかれと結婚した。当時はまだ共稼ぎは珍しく、かれは新しい中国に目覚め中国語を志したものの、「男子たるもの女房一人も食わせられないのはみっともない」と考えていたのかどうか、わたしはかれの勧めで結婚するふた月ほど前に書店を辞めた。 ...

【第1回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「”There’s always a little bit of a sour note in every chord.”」

今から遥か昔、学生時代の私はジャーナリストの千葉敦子さんの本を読んで大いに感化され、「報道の仕事をしたい!」と思っていました。ただ、人生、そう計画通りには進まないもの。私自身、紆余曲折を経て放送通訳の世界に入ったのでした。 で、この放送通訳、私にとっては実にエキサイティング。何しろ最大の予習法は「新聞・ニュースをチェックすること」のみ。会議通訳であれば事前に資料を頂き、単語リストを作って臨...

【第22回】柴原早苗の通訳ライフハックス!「海外ニュース、斜め上の楽しみ方」

あっという間に新年度となりましたね。ということは、2023年の残りは4分の3!ちなみに「年度」は英語でfiscal yearですが、私は通訳者デビュー当時、「年」と「年度」を混同していました。他にも「4分の3」(three quarters)などの分数が同時通訳現場で出てくると今でも緊張します。この仕事はとにかく勉強が永遠に続くのだとしみじみ思います。 さて、今回のライフハックスでは、日ご...

保護中: 【第6回】この台詞に注目!映像翻訳の楽しみ方『イニシェリン島の精霊』

【会員限定コンテンツ】 映像翻訳者の松本陽子です。配信作品を中心に字幕翻訳と吹替翻訳を手がけています。映画を見るのが大好きで、2022年は映画館で190本ほど鑑賞しました。動画配信サービスでも多くの作品を見るなかで、すばらしい訳に出会い、「この見事な技術を身につけたい」と思ってきました。そんな日本語訳を、ご紹介します。 第6回の作品は『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督...

保護中: 【第2回】安全保障と防衛の日英通訳「空の防衛 ―対領空侵犯とミサイル防衛」

【会員限定コンテンツ】 本連載は、日本の安全保障政策や防衛体制をまとめながら、防衛関連の日英通訳をする上で知るべき用語などを紹介していきます。気球の領空侵犯、弾道ミサイルの発射など、空の安全保障にかかわるニュースが相次いでいます。今回は、領空侵犯やミサイルへの対応など、空の防衛に関する理解を深めながら、耳にすることの多い主要な防衛装備について触れていきます。 領空侵犯への対応 ...

保護中: 【第34回】翻訳家ありのまま「表紙、本当に直してくれたんかい」

悪夢を見た。思いっきり腹が立つ悪夢で、あまりにも腹が立ったため、その怒りでハッと目が覚めた。恐怖で目が覚めたことは過去に何回が経験あったが、怒りで目が覚めたのは人生初だ。 いったいどんな悪夢なのかといえば、私の著書として出るはずだった本が、出版当日に私の名前が表紙に載っていないことが判明するという悪夢である。表紙には誰の名前も載っていない。えっ、これって何なの? と思いながら裏表紙を開くと...

【第11回】手話通訳士への道「未熟な社会と未熟な私 Vol .2」

 前回は、適性試験の場での未熟な手話言語通訳者の川根を紹介しました。 今回も未熟な川根の紹介です。未熟な私の気づきの再確認といってもいいかもしれません。 前回、今回で、私の優れた通訳(?!)だけでは解決できないことがあり、解決のためには、みんなで、ろう者が困らない環境を作るために必要なことは何かを考え、共同して取り組む必要性について理解していただければ、目的達成です。 第4回で...

保護中: 【第17回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

夢は歌って踊って日中友好すること 踊りや歌に浮かれている時もあった。 「お店にあなたによく似た方がおられましたね。お兄さん?それともご親戚ですか?…」、訊かれたとたんにわたしはもう顔がポーっと熱くなった。 問いかけたのは、アジア舞踊とくにインド舞踊を中心とする榊原舞踊団を率いる榊原氏。わざわざ書店に訪ねてこられ、たまたまかれと顔を合わせたのだった。 わたしはその後数か月間...

保護中: 【第33回】翻訳家ありのまま「訳書のタイトル、誰が決めると思いますか」

訳書のタイトルって、いったい誰が決めると思いますか。訳者? それとも出版社? それとも訳者と出版社が相談し合った上で? で、最終決定権はどちらにあると思いますか? この点に関して私は次のように解釈している(あくまで私の解釈である)。すなわち「最終決定権は出版社にあり、ゆえに通常は出版社が一方的に決めるが、出版前に訳者に伝えることは伝える」。 最終決定権が訳者ではなく出版社にあると私が...

保護中: 【第6回】日米同盟:防衛協定からグローバルパートナーシップへの道のり「日米同盟の再定義:冷戦後の秩序の模索」

【会員限定コンテンツ】 本連載は、戦後の対日講和から1990年代まで10年間ごとに整理し、2000年以降は各米大統領の政権ごとに日米同盟がどのように変化したか、そして、今後インド太平洋地域が地政学的に最も重要な地域となる中で、日米同盟が地域の平和と安定に貢献するための課題や日本を取り巻く多国間関係を紹介する。 第6回となる今回は、冷戦が終焉し、ソ連が消失・弱体化する中で、日米同盟がど...

保護中: 【第16回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

第三章  中国再訪、青春の想い出 武漢広州日本商品展覧会 帰国して四年余り経った1957年の暮れ、再び中国を訪れる機会に恵まれた。北京と上海で開かれた日本商品展覧会に続き広州と武漢でも展覧会が開催されることになり、その準備段階から展覧会終了まで半年以上に及ぶ中国滞在の予定である。展覧会事務局で出品物リストの作成などのアルバイトをして数か月、訪中の朗報にわたしの心は躍った。 幼...

保護中: 【第43回】放送通訳の世界「交代のタイミング」

 【会員限定コンテンツ】 「通訳者が一度に集中できる時間は何分?」 このような問いを私は通訳講座の冒頭で投げかけることがあります。返ってくる答えは実に様々。「3分」「5分」から「30分」「60分」など、幅広いものでした。 では具体的にどうでしょうか?確かに「3分」なら、どれほど難解な内容でも、とりあえず3分頑張って訳せば交代してもらえます。が、3分経てばまた自分の番が回ってく...

保護中: 【第32回】翻訳家ありのまま「翻訳書が出したいんじゃなかったんかい」

30代の頃の私は次々と著訳書を出しており、執筆と翻訳で多忙を極めていたが、そんな中でもあちこちの出版社に売り込みをかけていた。 血気盛んだった私はアポイントも取らずに、自分の著訳書を持参して出版社に突撃することもあったのだが、そのうちの一つがH出版であり、たまたまそのとき受付に現れたのがT氏だった。 見たところ40代のT氏は嫌そうな顔をしながらこう言った。 「すみません、今ちょ...

【第1回】通訳留学奮闘記~梨花女子大学校通訳翻訳大学院編~「アラフォーの新人ですが大学院留学に挑戦します」

34歳でハングル文字から韓国語学習をスタートさせ、40歳になる今年、韓国の通訳翻訳大学院に留学することになりました――。 このように話を切り出すと、なぜ韓国語? なぜ通訳? なぜ大学院? なぜ留学?……などと絶えず質問をいただくのが、もはやルーティーンのようになっています。 私・中村かおり(なかむら・かおり)は2023年3月から韓国ソウルの梨花女子大学通訳翻訳大学院(修士課程・韓日通...

保護中: 【第5回】この台詞に注目!映像翻訳の楽しみ方『バッドガイズ』

【会員限定コンテンツ】 映像翻訳者の松本陽子です。配信作品を中心に字幕翻訳と吹替翻訳を手がけています。映画を見るのが大好きで、2022年は映画館で190本ほど鑑賞しました。動画配信サービスでも多くの作品を見るなかで、すばらしい訳に出会い、「この見事な技術を身につけたい」と思ってきました。そんな日本語訳を、ご紹介します。 第5回の作品は『ボス・ベイビー』などを手掛けてきたユニバーサル・...

「通訳デビュー!体験記~久保舞菜美」

自己紹介 みなさん、はじめまして。立教大学 異文化コミュニケーション学部3年の久保舞菜美と申します。大学では主に通訳、翻訳を勉強しており、学部の通訳者・翻訳者養成プログラム修了に向けてがんばっています。また学部生、院生が実際の通訳、翻訳のプロジェクトに取り組むサービスラーニング RiCoLaSにも在籍しています。将来はプロの通訳者になることが夢です。 きっかけ 本稿では現場デビ...

【第10回】手話通訳士への道「未熟な社会と未熟な私 Vol.1」

手話通訳を公の働きとして位置づけている手話通訳制度について第6回で紹介しました。 そして、第8回、9回で、憲法の描く社会像と未熟な個人意識、社会意識による現実の姿を考えてみました。 私たち手通訳の担い手は、制度的な位置づけから、より憲法に規定する人権、自由の守り手であり、平等の実践者であることが求められます。 私たち手話通訳の担い手の働きが、目指す社会像と現実の姿のはざまで展開...

保護中: 【第15回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

京劇代表団日本各地で公演 大学入試に失敗して落ち込んでいたのも束の間、次々と仕事が舞い込んできた。 貿易代表団に続き、1956年5月には中国訪日京劇代表団が来日。 京劇の名優梅蘭芳(メイランファン)を団長とする大型代表団で、朝日新聞社と日中友好協会の招待で実現した。5月下旬から53日に及ぶ日本滞在中、各地で計32回の公演が行われた。 訪日公演のパンフレット1956年朝日新...

保護中: 【第31回】翻訳家ありのまま「出版が遅らされ、支払いも遅らされ…」

すでに「未払い印税回収劇」を三度お話ししたわけだが、“出版された本”の印税は比較的回収しやすいのである。ところが、ずるずる出版を遅らされている場合は、出版されていないだけに回収が難しい。出版社側にしても“出版されてない本”は売り上げが上がってないわけだから印税を先払いするのは難しいだろう。だからずるずる出版が遅れることは出版社にとっても著訳者にとっても非常にまずいことなのだ。 その“ずるず...

保護中: 【第5回】日米同盟:防衛協定からグローバルパートナーシップへの道のり「日米同盟の幻想:冷戦構造の終焉による日米間の問題の露呈」

【会員限定コンテンツ】 本連載は、戦後の対日講和から1990年代まで10年間ごとに整理し、2000年以降は各米大統領の政権ごとに日米同盟がどのように変化したか、そして、今後インド太平洋地域が地政学的に最も重要な地域となる中で、日米同盟が地域の平和と安定に貢献するための課題や日本を取り巻く多国間関係を紹介する。 第5回となる今回は、再び米ソ対立が激化し、新冷戦と呼ばれた1980年代にお...

保護中: 【第14回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

中国への熱い想い 中国から帰国して一年余り、わたしの中国への想いは深く、中国語に飢えていた。高校に在籍しているものの、学校の勉強よりは夜間の倉石中国語講習会(日中学院の前身)などに行って聴講するなど、むしろ中国語を忘れまいという気持ちのほうが強かった。おそらく陳東海先生の授業だと思うが、老舎の『駱駝(らくだ)の祥子(しゃんず)』を朗読された時の美しい北京語(標準語)がいまでも耳にやさしく響...

保護中: 【第12回】あの通訳研究って、実際どうなの?「重力モデル(The Gravitational Model)と可用性(Availability)」

【会員限定コンテンツ】 2023年を迎え、既に2ヶ月目になりました。暦の上では既に春ですが、まだまだ寒い日が続いています。コロナ対策にも変化が見えるようになり、5月にはマスクを外すことが出来るかもしれません。 このようにウィズコロナ生活も浸透しつつあるようで、ヒトの動きも戻ってきています。ヒトが動けば、モノもカネも情報も動きます。様々な経済活動も活発になってきたところで会議の数も増加...

保護中: 【第30回】翻訳家ありのまま「未払い印税回収劇③マル秘催促法」

私が作家・翻訳家デビューした1990年代半ばは出版業界が最も盛り上がっていた頃だったが、その後IT革命のあおりを受けて本が売れなくなり、出版業界は未曽有の大不況となった。出版業界の規模は年々縮小し、出版社の数も書店の数も激減した。 だが、その一番のしわ寄せが行ったのは作家・翻訳家ではないかと思えてならないのだ。実際、翻訳家へ支払われる訳者印税は8%が相場と言われていたが、7%になり6%にな...

保護中: 【第3回】映像翻訳家インタビュー チオキ真理さん「PART3:翻訳者の心構え」

―真理さんが翻訳の勉強を始めてから、今にいたるまでの経緯を教えていただけますか? チオキ 最初に学んだのはフェローアカデミーです。入門クラスで半年ほど学び、試験を受けてゼミに入れてもらいました。1年半いて、先生の下訳をさせてもらえるようになって。ただ今後、自立に必要であろう新人らしい仕事には繋がらなかったので、JVTAに入ったんです。当時は半年通えば翻訳者として登録できて、特典の仕事とか新...

保護中: 【第3回】映像翻訳家インタビュー チオキ真理さん「PART1:中堅の星」

インタビュー3人目は、私が勝手に“中堅の星”と呼ぶチオキ真理さん。字幕と吹替の両方を手がけ、『メッセージ』『ムーンフォール』といったSFから、『コミ・カレ!』のようなコメディ、『クーリエ:最高機密の運び屋』といった歴史サスペンスまで、幅広く手がけています。『ブラックパンサー』の女性言葉を避けた字幕が、画期的だと注目を浴びたことも記憶に新しいのでは。同じ勉強会仲間でもある岩辺が、今回も映像翻訳者の...

保護中: 【第42回】放送通訳の世界「理想的な作業環境は?」

【会員限定コンテンツ】 通訳者としての働き方も近年変わってきましたよね。決定的だったのはやはり新型コロナウィルス。かつて対面で行われていた案件が中止またはオンラインになりました。私も急遽、ZOOMの使い方を覚え、自宅から接続して同時通訳をすることに。パートナーとの交代はLINEでの合図。同時通訳というのは慌ただしい作業ですので、とりあえずLINEでご本人と「お友達」状態になり、本番中は交...

保護中: 【第3回】映像翻訳家インタビュー チオキ真理さん「PART2:ブレインストーミングとお守り」

―『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』(以下『ユダ&ブラック・メシア』)について、おうかがいします。ワーナー・ブラザースの公式サイトが公開している動画の字幕の一部を、松本さんがエクセル表にまとめてくれました。演説のシーンですが、そのあとのシーンも含めて見応えがありますよね。(動画、公開は2023年1月時点) 『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』無料本編10分映像  エ...

保護中: 【第4回】この台詞に注目!映像翻訳の楽しみ方『ザ・メニュー』

【会員限定コンテンツ】 映像翻訳者の松本陽子です。配信作品を中心に字幕翻訳と吹替翻訳を手がけています。映画を見るのが大好きで、2022年は映画館で190本ほど鑑賞しました。動画配信サービスでも多くの作品を見るなかで、すばらしい訳に出会い、「この見事な技術を身につけたい」と思ってきました。そんな日本語訳を、ご紹介します。 第4回の作品は高級レストランを舞台にしたダークなコメディ映画で、...