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通訳業界

【第11回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「ビジネスオーナーとして考える その2」

(執筆・関根マイク) 前回からの続きで、一人の通訳者(職人)であると同時に、一人のビジネスオーナー(自分という「会社」の経営者)として考えようという内容です。今のような変化の時代を上手く立ち回るには、フリーランス通訳者であっても、社内通訳者であっても、一人の経営者としての視座を持って行動することが求められているからです。ブランディングや価値把握、交渉については以前に触れましたが、今回は投資に...

【第10回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「ビジネスオーナーとして考える その1」

(執筆・関根マイク) 私がまだ沖縄で通訳をしていた頃、ある国際会議で人手が足りず、九州から2人の同時通訳者が派遣されたことがありました。会議が始まる1時間前に現場入りして、すぐに講演者との打ち合わせが始まったのですが、それが一段落したあと、講演者が記念に担当通訳者の私と一緒に写真を撮りたいと言って、近くで資料を読んでいる九州の通訳者Aさんに「写真をお願いできますか?」と聞きました。通訳者Aさ...

【第9回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「スケジューリング その2」

(執筆・関根マイク) 前回の続きです。当初は1回ですべてを盛り込む予定だったのですが、スケジューリングは価格設定と同じくらい重要なトピックなので、2回に分けてお届けすることにしました。 キャリアは長いスパンで考えよう 私が活動拠点を東京に移して間もないころ、「1日に半日案件(4時間以内などの案件)を2件、あわよくば3件~4件くらい入れるのが効率いいよね?」というような発言をしていた通訳者...

【第8回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「スケジューリング その1」

(執筆・関根マイク) 社内通訳者はスケジューリングで悩むことはあまりないと思いますが、フリーランス通訳者にとっては悩ましい問題です。というのは、スケジューリングの結果が収入に直結するからです。投資や副業をしていない限りフリーランスの収入は「案件数x単価」でほぼ確定するので、自分の体力・気力と相談しながらいかにスケジュールを最適化できるかが重要な課題になります。 キャリアステージで異なるスケ...

【第7回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「プロフェッショナルとしての倫理」

(執筆・関根マイク) 私が倫理を語る資格があるのかという、そもそも論はとりあえず横に置いておいて(笑)、今回は主にフリーランス通訳者が仕事をする上で重要な倫理的問題について書きます。プラクティカルな意味での通訳者の職業倫理はあまり語られることがありませんが、狭い業界だからこそ知っておくべきことです。悪い噂は強風に煽られる山火事のようにすぐに広まりますから。 クライアントを盗むな エージェ...

【第6回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「パートナーとの連携」

(執筆・関根マイク) 現場デビューすると、多くの現場で他の通訳者と協力して作業することが求められます。通常はエージェントが通訳者の役割分担を決めて、当日のスケジュール表に書き入れて通訳者に送ります。持ち時間で分担することもあれば、セッション別で分担することもありますが、エージェントの分担は絶対ではなく、現場の通訳者で微調整することも多々あります。特に仲が良い通訳者と一緒に組む場合は、最初から...

【第5回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「仕事はエージェントとの共同作業」

(執筆・関根マイク) エージェントの登録手続きが無事に終了……してもあなたはまだスタートラインに立ったばかりです。当然ですが、本当の仕事はここからです。今回はあなたの強い味方となってくれる(はず!)エージェント担当者、特に個別の案件を担当するコーディネーターとの関係について書きます。 あなたの適性・経験にマッチした案件が入ると、コーディネーターからオファーメールが届きます。急ぎの案件な...

【第4回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「実際価値と知覚価値」

(執筆・関根マイク) 前回の記事では、エージェントに登録する際にはできるだけ好条件を初回登録時に引き出した方がよいと書きました。登録時のレートはとても大事で、収入面で通訳者のキャリアを左右するからです。ただ、この点についてはピンとこない読者もいると思いますので、具体的に説明します……といっても具体的に書きすぎたら指定の文字数に収まらないので、真面目に勉強したい人は行動経済学の入門書を...

【第3回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「仕事ポートフォリオの考え方」

(執筆・関根マイク) 第3回は、いざフリーランスとしてデビューした後に仕事の取り方をどう考えるべきかについて考えます。フリーランスは仕事の取り方もレート(報酬レベル)の設定も本人の自由……なのですが、自由ゆえに、エージェント(前回は便宜上、「通訳会社」と呼んだのですが、業界では「エージェント」と呼ぶ方が一般的なので今後はこれで通します)任せになってしまう人が多いのが実情のようです。た...

【第2回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「フリーランスか、インハウスか」

(執筆・関根マイク) 通訳学校で実力をつけて、いざプロデビューというときに決めなければならないのが、いきなりフリーランスになるのか、それともインハウス(社内通訳者)として組織に属するのかという問題です。私自身、この問題に関してよく相談されます。 この問題に適切に答えるには様々な要素を検討しなければならないので、単純明快な回答はできません。けれど、各要素を大きく分けると、①収入ポ...

【第1回】通訳者・関根マイクの業界サバイバル・ガイド「通訳者の道具」

(執筆・関根マイク) 私が通訳者として現場デビューしたのは当時住んでいたカナダなのですが、もしあの時に日本在住だったら迷わず通訳学校に通っていたと今は思います。一定の経験を積んだ今だからこそ、バックボーンを持つことの重要性や、学校や仲間を通じて得られる情報の価値がわかるからです。要は、通訳学校に通わなくても通訳者になれたけれど、通っていたらもっと近道ができたかもしれない、と思っていま...