3月 2024

保護中: 【第5回】フランスとレイシズム「ある悲惨な小説について」

【会員限定コンテンツ】   パリ五区に位置する観光名所の一つ、パンテオンは、フランスの歴史的偉人たちを祀る巨大な霊廟だ。この墓所に登録される人物の指名権は第五共和制発足以降、共和国大統領のみに与えられており、その人物が残した足跡を国家の歴史のうちに正式に刻むために現在もなお、新たな誰かがこの施設の中に加えられている。  それゆえにパンテオンとは非常に政治的な施設と言える。というのも、...

保護中: 【第7回】安全保障と防衛の日英通訳「憲法と自衛隊の活動」

【会員限定コンテンツ】 ちょうど10年前になりますが、「集団的自衛権」が毎日のように報道された時期がありました。第3次安倍内閣で平和安全法制が成立した前後です。この法制成立は、戦後の安全保障政策の転換点となったわけですが、今回はこれによって自衛隊の活動が広がった経緯や、戦後続く憲法と自衛隊に関する議論の背景について見ていきたいと思います。 憲法9条と自衛隊 日本人の誰もが公民の...

保護中: 【第6回】薬事の通訳ー医療機器を中心に「医療機器の分類」

【会員限定コンテンツ】 本連載の5回までは概念的な部分について書いてきました。今回から数回にわたって薬事規制に関する各論についてお伝えしていきます。第6回は「医療機器の分類」と題し、医療機器規制の分類を説明します。 使い方による分類:一般的名称と使用目的  第1回でも言及しましたが、医療機器は一般的名称ごとにクラス分類され、クラス分類に応じた規制を受けます。一般的名称(Japa...

保護中: 【第5回】匂いにまつわるなにやかや「香料の種類」

こんにちは、栗原です。 先だって散歩中はっとするような爽やかな甘い香りが漂ってきて、きょろきょろしながら慎重に進むと沈丁花が咲いていました。今年初めての沈丁花でした。さて、そんないい香りを取り出したい時、どうしたらいいのでしょうか。第5回の今回はそんな香りの抽出方法についてです。 と、その前に。取り出したい香りがどんな匂い物質からできているのか、そしてそれぞれの物質はどんな特性を持っ...

保護中: 【第8回】こう訳すか、ああ訳すか、それが問題だ「翻訳家と聖書」

W・A・グロータースはその著書『誤訳』で次のように述べています。 「日本でヨーロッパの文学作品を訳す時、何かわからない“X”が訳者の前に立ちはだかっている。それはヨーロッパ文化の底深く横たわっているものである。ヨーロッパ人の生活の具体的な、こまごました事実が訳者にとって理解できないために、いろいろ困ったことが起きる。ことに文学作品のなかに隠れているキリスト教文化は日本の訳者にとって苦手なも...

保護中: 【第12回】今日も苦し紛れ!放送通訳のブースから「turning of the season」

【会員限定コンテンツ】  「〇月△日 放送通訳」「*月#日 会議通訳」という具合に、私の手帳にはスケジュールが書かれています。長年愛用しているのは見開きのカレンダータイプ手帳。一カ月を丸ごと見渡せるため、その月の予定が一目瞭然です。これを見ながら、いつ、どの業務の準備をするか考え、日々のスケジュールに落とし込んでいます。 今でこそ「締め切りからさかのぼって勉強計画を立てる」を意識でき...

【第7回】通訳留学奮闘記~梨花女子大学校通訳翻訳大学院編~「もう何もかもやめたい」

34歳でハングル文字から韓国語学習をスタートさせ40歳を目前に韓国の通訳翻訳大学院(=通大)に入学した私が、「通訳のための海外留学」のリアルな実態をお届けします。 今回は「留学やめて日本に帰りたいと思った話」です。 スタートから波乱含みとなった冬休み 前回記事の最後に「気を引き締めて精一杯勉強していこうと思います!」などと鼻息荒く宣言していた私。そのまま2か月半の長期休暇へと突...

【第22回】手話通訳士への道「運動にみる手話通訳(士・者)のあり方・動き方」

 第19回~21回では法令による手話通訳(士・者)のあり方を紹介しました。  細かく分けると、手話通訳事業のあり方、手話通訳のあり方、手話通訳士・者のあり方に分けられるのですが、手話通訳士・者のあり方に絞らせていただきました。読まれた皆さんが、手話通訳のあり方、さらには手話通訳事業の手話通訳提供のあり方にまで膨らませていただけることを期待しながらまとめたものです。  さて、この「あり...

保護中: 【第33回/最終回】「ライラックの花香るころ―中国語を生涯の友として」

結びの言葉 2020年の春ごろには、日本と中国の間でマスクを通して友情の花が開いたかのように見えた。だが、コロナ禍が長引くにつれ、コロナ防止対策として、不要不急の外出を避け、巣籠もり、黙食、無言社会などが提唱されるに至って、人と人の交流が少なくなり、ますます疎遠になっていくように感じられた。 2022年9月29日には、日中国交正常化50年を迎え、オンラインによる新たな交流もある程度盛...