【第3回】オーストラリアの通訳現場から

(執筆・エバレット千尋

バリバリバリ・・・。真冬といえども日本にいるほど身体の芯から冷えるような感覚のないメルボルンで久々に聞いたこの音。「曇り時々雨。突風に注 意」の天気予報を信じ、珍しく自動車で今日の現場に向かおうとすると、フロントガラスが凍りついていました。オーストラリアの大都市はどこもそうなのです が、朝の道路状況は刻一刻と変わります。

今日の仕事は王道の9時開始。その上シティを縦断して現場にいかなければならないので、まさに1分1分が勝負です。台所にいた子どもに 外から大声で「お湯沸かして!」と指示し、エンジンを温めつつ待つこと2分。やっとのこと出来上がった熱湯をフロントガラスにかけるとフロントガラスに張 り付いていた氷は何事もなかったかのように流れ去り、出発の準備が整いました。

でも無駄にしてしまった7分はあなどれません。もちろん、いつも余裕をもって出発時間を決めていますが、それでも朝は1分の出発の遅れが2分の到着 の遅れになります。所要時間をあらかじめ把握し、公共交通手段で現場に向かうことができる(しかも、予想所要時間に狂いがない!)日本とは大違いです。今 日は朝からワイルドカードで始まる1日でした。

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