等価性

保護中: 【第5回】こう訳すか、ああ訳すか、それが問題だ「訳文を「等価」の観点から見直す(4)」

今回はテキスト構成レベルおよび語用論レベルでの「等価」を考えてみましょう。 まずテキスト構成レベルでの「等価」に関してですが、日本語と外国語ではテキストの構成自体が異なるわけですから、「等価」を実現しようと思えば、ときに言葉を省略したり付け加えたりすることも必要です。 例えば、英語では可算名詞にa がつくことがありますが、He has a Chinese friend.であれば、「彼...

保護中: 【第4回】こう訳すか、ああ訳すか、それが問題だ「訳文を「等価」の観点から見直す(3)」

今回は文法レベルでの「等価」について考えてみましょう。 日本語は非常にユニークな言語ですから、どの外国語を翻訳するにしても、その外国語と日本語の文法の違いが「等価」を実現する上で障害になりえます。ただ、一口に「文法の違い」といっても多岐にわたり、すべてを網羅することは不可能ですので、ここでは無生物主語の訳し方について考えてみることにしましょう。 英語では無生物を主語にすることはよくあ...

保護中: 【第3回】こう訳すか、ああ訳すか、それが問題だ「訳文を「等価」の観点から見直す(2)」

今回はフレーズレベルで「等価」の訳出をするために何に留意すればいいかについて考えてみましょう。 訳文がフレーズレベルで「等価」かどうかが疑わしい場合、翻訳者が(1)その言語独特の意味があるフレーズであることを知らずに直訳している場合と、(2)その言語独特の意味があるフレーズだと気付いて「等価」である訳語を見つけようと試みたものの結果的に「等価」かどうかが疑わしくなっている場合が考えられるで...

保護中: 【第2回】こう訳すか、ああ訳すか、それが問題だ「訳文を「等価」の観点から見直す(1)」

前回、翻訳家が目指すべき2つの指針として正確さと読みやすさを挙げました。たいていの場合は、それで理想的な翻訳に近づけるといっていいでしょう。しかし例外があります。それは原文と訳文が「等価」になっていない場合です。「たしかに正確に訳してあるし、読みやすいけれど、原著者が意図することとは違ったニュアンスが読者に伝わってしまう」というケースです。 そこで、どうすれば「等価」の訳ができるのかについ...