ことばと私

【第3回】ことばと私「社会に出る」

 大学卒業後はともかく社会に出てみようと思い、4年生になると就職活動を始めた。キャンパスでは、コネなし就職は難しいとの噂が飛び交う。あてがない自分はどうなるかと不安に思いながら、就職課のファイルを頼りに語学が使えそうな企業を訪問していった。書くことへの憧れもあったので、密かに新聞記者も思ったが、大手新聞社の女性採用は1人くらいだった。  そうした中、知り合いの知り合いから思わぬコネが入って...

【第2回】ことばと私「始まりはストラスブールから」

 初めて外国に行ったのは、大学4年生のときだった。55日の日程で、大学の友人と二人でフランスのストラスブール大学で開講されるフランス語夏期講習に参加し、ヨーロッパを回った。ストラスブールは、フランスとドイツの文化が融合した東部アルザス地方にあって、EU議会があり、ヨーロッパを象徴するカッコイイ都市に思えた。この地方を舞台に、フランス語の大切さを描いたアルフォンス・ドーデ(1840-1897)の『...

【第1回】ことばと私「2026年は『凶のち吉』」

JACIの設立者である関根マイクさんから、半自伝的な連載を書いてはどうかとお誘いを受けた。自分の半生について語るような年になったのかと戸惑う気持ちもあるが、自身の来し方を振り返るいい機会であり、それが少しでも誰かの参考になるなら、なお嬉しい。 “通訳”、“教育”、“執筆”の3点を念頭に、『ことばと私』について書いてみたいと思う。 4年前の2022年に関西外国語大学で教えることになり、その前...