【第9回】現役通訳者のリレー・コラム「通訳者としてお役に立つために~医療に関する通訳」

(執筆・ケイト・スイフト)

次は血液検査ですから、採血します。チクッとしますよ」

「息を吸って、吐いて。今度は深く吸って、一生懸命吐いてください」

「臨床試験では10例が終わって、自由診療に移る前にまず、先進医療Bの申請を提出する予定です。来週厚労省でアドバイスを受けます」 「その認証を取得するためには審査が必要で、全文書で140以上あり、現場でどのように運用されているかの審査も行われます」

自分がこのような言葉を通訳する姿を想像したことはありますか?医療通訳の現場では上記のような言葉が飛び交います。

最近、「医療通訳」という言葉をよく耳にします。関連する本を読む機会も増えています。厚生労働省が医療ツーリズムや医療通訳者養成コースなどを推進する一方、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて医療通訳の需要は増大すると言われています。

それでは実態を見てみましょう。

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