毛利雅子

保護中: 【第16回】あの通訳研究って、実際どうなの?「等価性」

【会員限定コンテンツ】 ナイダの視点から通訳を考える 年が明けて、早くも1ヶ月が過ぎました。お正月くらいは明るい気持ちで穏やかな時間をと願ったにも関わらず、元日には能登半島地震が発生、お正月気分は一気に飛んでしまいました。さらに翌日2日には羽田空港で大きな事故が起き、心痛むことが続いた中での年明けとなりました。 世界では依然として戦争や紛争が続いており、日本国内でも落ち着かない...

保護中: 【第15回】あの通訳研究って、実際どうなの?「戦争と通訳―紛争地における通訳者」

【会員限定コンテンツ】 10月7日、衝撃的なニュースが世界を駆け巡りました。パレスチナのハマスが、イスラエルを急襲、ロケット攻撃に始まり、戦闘員がイスラエル側に侵入、音楽フェスティバル会場から人質を拘束するなどの攻撃が始まりました。それに対し、イスラエル側は即時対応、反撃を開始しました。紛争が始まってから既に1ヶ月以上経ちますが、解決の糸口は一向に見えず、泥沼化している様相が毎日メディアか...

保護中: 【第14回】あの通訳研究って、実際どうなの?「Lost in Translation ― 本当に意味が失われるの?」

【会員限定コンテンツ】 暑い暑い夏が日本を覆っていますが、皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。近年登場した線状降水帯という言葉もすっかり定着するような気候になり、台風の影響や豪雨で被害が出ている地域の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。国連のグテーレス事務総長も、「地球沸騰化だ」と危機感を露わにしており、世界全体での対策が求められています。 さて、そんな暑い?熱い?日々...

保護中: 【第13回】あの通訳研究って、実際どうなの?「言語権(Linguistic Rights)と通訳」

【会員限定コンテンツ】 初夏のような陽気となり、日差しもまぶしい季節となりました。コロナ禍の制限も徐々になくなり、マスク無しで外出も可能となってきました。人出も一気に増えて、コロナ禍前の生活が戻ってきているようです。  それと共に、、外国人観光客も一気に増えてきました。街中でさまざまな外国語が聞こえてくるようになり、再び、ヒト・モノ・カネ・情報が動くようになったということでしょう。外...

保護中: 【第12回】あの通訳研究って、実際どうなの?「重力モデル(The Gravitational Model)と可用性(Availability)」

【会員限定コンテンツ】 2023年を迎え、既に2ヶ月目になりました。暦の上では既に春ですが、まだまだ寒い日が続いています。コロナ対策にも変化が見えるようになり、5月にはマスクを外すことが出来るかもしれません。 このようにウィズコロナ生活も浸透しつつあるようで、ヒトの動きも戻ってきています。ヒトが動けば、モノもカネも情報も動きます。様々な経済活動も活発になってきたところで会議の数も増加...

保護中: 【第11回】あの通訳研究って、実際どうなの?「 中立性とは ー通訳者にとって何を意味するのかー 」

【会員限定コンテンツ】  あっという間に11月となりました。予定よりも原稿執筆が遅れてしまい、大変申し訳ありません。季節を先取りするのが主流になっているようで、9月に入ってからすぐに街中はハロウィンの装いに包まれていましたが、韓国では楽しいイベントが一転して、例のない悲劇となってしまいました。過去2年、コロナ禍で楽しむことが出来なかった時間を取り戻したいという気持ちもあったのかと思われます...

保護中: 【第10回】あの通訳研究って、実際どうなの?「EVS (Ear-Voice-Span)についての一考察」

【会員限定コンテンツ】 5月から既に全国で夏日、真夏日を記録しています。今年の夏も暑いという予報だそうですが、こんなに早くから暑さが訪れるとは想定外でした。マスクをいつどのように外してもいいのかが議論になっていますが、暑さが厳しくなってくるにつれ、マスクが苦しくなってきます。安心してマスク無しの生活が送れるようになるのは、いったいいつのことになるのでしょうか。 そのコロナ禍が世界中を...

保護中: 【第9回】あの通訳研究って、実際どうなの?「IDRCとは何か―Daniel Gileの理論から」

【会員限定コンテンツ】 早いもので、2022年もあっという間に2ヶ月が過ぎてしまいました。年末から懸念されていたオミクロン株感染が急拡大しており、結局行動制限が掛かったままの日々が続いています。加えて、2月末にはロシアによるウクライナ侵攻が勃発し、不安定な世界情勢が続いています。 その渦中にあるウクライナのゼレンスキー大統領のスピーチは世界中で報道されましたが、ドイツのテレビの通訳者...

保護中: 【第8回】あの通訳研究って、実際どうなの?「通訳者に求められる倫理とは」

【会員限定コンテンツ】 今年も師走がやってきました。このところは新型コロナ感染者数も落ち着いており、安心して年末年始を迎えられるかと期待していたところに、オミクロン株のニュースが飛び込んできました。2年ぶりのクリスマスパーティ、忘新年会などを計画された方もいらっしゃるでしょうし、帰国を心待ちにしていた在外邦人も多いと思われますが、新型株の登場で混乱も生じているようです。また、海外では再び...

保護中: 【第7回】あの通訳研究って、実際どうなの?「レジスター(Register)を意識する」

【会員限定コンテンツ】 皆さん、残暑お見舞い申し上げます。まず、この度の豪雨で被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申し上げます。加えて、最近のコロナ第5波の影響を受けていらっしゃる方々にも心よりお見舞い申し上げます。また、医療関係者の方々には深謝申し上げますと同時に、少しでもお休みされる時間を取って頂きたいと切に願う日々です。 今回も原稿が遅くなってしまいました。また言い訳となって...

【JITF2021】毛利雅子「日本における司法通訳の現状と展望」

毛利雅子 名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授。民間企業、政府機関勤務などを経て通訳の道に。会議通訳者、司法通訳者として活動する傍ら、日本大学大学院総合社会情報研究科博士後期課程を修了し博士号取得。関西外国語大学、豊橋技術科学大学を経て現職。通訳研究、異文化コミュニケーション研究を行っている。 日本における司法通訳の現状と展望 通訳・翻訳という業界に長年関わっていて...

保護中: 【第6回】あの通訳研究って、実際どうなの?「通訳におけるノートテーキングについて」

【会員限定コンテンツ】 新緑の美しい季節となりました。しかし、コロナ禍はとどまるところを知らず、大阪をはじめ関西では急拡大で医療崩壊に直面する事態となってしまいました。また各地で出されている緊急事態宣言により、日本中で自粛が求められる日々が続いています。先が見えない状況にストレスや不満を抱えている方も多いかと思いますが、現状を正しく認識しこれ以上の感染拡大防止を心掛けなければならない状況か...

保護中: 【第5回】あの通訳研究って、実際どうなの?「訓練におけるシャドウイング(Shadowing)」

【会員限定コンテンツ】 皆さん、大変ご無沙汰しております。今回は、通常のタイミングから大幅に遅れての原稿となってしまいました。少々言い訳になってしまいますが、コロナが拡大する中で諸般の対応に追われてしまい原稿遅延となったことをお詫び申し上げます。 昨年、日本に伝播したコロナは収まるところを知らず、世界の各地でも依然として猛威を振るっています。欧州では再びロックダウンに入ったところもあ...

保護中: 【第4回】あの通訳研究って、実際どうなの?「努力モデル(Effort Model)―検証の繰り返し」

【会員限定コンテンツ】 皆さん、ご無沙汰しております。今年の夏も日本は豪雨に襲われており、大変悲しいニュースも多くなっています。この場をお借りして、犠牲となられた方のご冥福をお祈りすると共に、被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げたいと思います。まず早く雨が上がること、そして一刻も早い復興を祈るばかりです。 加えて、コロナウィルスも収まる気配は見えません。一時は感染者数も減少し収ま...

保護中: 【第3回】あの通訳研究って、実際どうなの?「Powerful Style, Powerless Style ― 言語とジェンダーの関係について」

【会員限定コンテンツ】 皆さん、ご無沙汰しております。年初から報道されていたコロナウイルスがあっという間に猛威を振るう状況となり、晴れやかな気持ちになれない日々が続いています。緊急事態宣言も発出され、日常生活も自由が利かなくなっている方もいらっしゃるかと思います。本来なら桜を愛で、なんとなくウキウキした気分になったはずですが今年はそんなわけにもいきません。いわゆる「巣ごもり」状態の方々も多い...

【第2回】あの通訳研究って、実際どうなの?「紅白歌合戦を見て感じたこと―LGBTQ+」

皆さん、ご無沙汰しております。2020年はどのように迎えられたでしょうか?さて、この連載、3ヶ月ぶりです。実は別のトピックで原稿を書いていたのですが、紅白歌合戦を見て、「今書かなければ、色褪せてしまう!」と急遽題材を変えて、LGBTQ+について書くことにしました。 2019年12月31日の紅白歌合戦、見た方も見ていない方もいらっしゃると思うので、まず簡単に。最後に歌手のMISIAさんが登場しまし...

【第1回】あの通訳研究って、実際どうなの?「通訳者の疲労とエラーの相関関係」

はじめに 皆さん、はじめまして。通訳研究者の毛利雅子と申します。今回から、通訳研究に関する連載を担当させていただくことになりました。私自身は研究者の末席を汚す身で、論文執筆や学会発表なども行っていますが、最初から研究者になろうと思っていたわけではありません。語弊があるかもしれませんが、どちらかといえばその時その時で疑問に思ったことから行動したという、ある種の成り行きに近いかもしれません。したがっ...