駆け出しのころ, Page 2

【第6回】駆け出しのころ「30年かけて夢に近づく」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** いつから通訳に憧れたのかなと振り返ると、中学時代に遡ります。ピアニストを夢見た時期もありましたが、高校進学の際に断念。というのも、三重県のド田舎に住んでいたため、志望校に通学するには片道2時間もかかりピ...

【第5回】駆け出しのころ「変わり種の通訳者」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 「この人、カッコイイ! 俺もこの人みたいにペラペラ喋りたい!」当時12歳の少年はテレビに映るその人を見て、通訳という仕事を知り、通訳者になることを決意しました。そこに映っていたのは、ある有名なハリウッド...

【第4回】駆け出しのころ「回り道の末に」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** フリーの通訳者として働き始めたのは、ほんの数年前のことです。すでに40代半ばを過ぎていました。通訳者になることを夢見たこともなく、当然、通訳学校に行ったこともなければ、社内通訳の経験もありませんでした。...

【第3回】駆け出しのころ「昨日より今日、今日より明日」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 「通訳者になりたい。」ぼんやりだけどそう思ったのは高校生の時でした。 きっかけは覚えていませんが、学校の授業で英語が得意で、英語を使って仕事がしたいと思った、そのくらいの気持ちだったと思います。あれか...

【第2回】駆け出しのころ「音楽の都ウィーンでのデビューからワイン通訳になるまで」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 現在はほぼ英語オンリーの会議通訳をしていますが、通訳デビューは音楽の都ウィーンでのドイツ語通訳でした。エアコンのないヨーロッパを猛暑が襲った2003年、あの夏のことは今でも鮮明に覚えています。 夏...

【第1回】駆け出しのころ「落ちこぼれからドヤ顔へ」

「私はプロになれるのだろうか」「いまやっていることは本当に役に立つのだろうか」―デビュー前に誰もが抱く不安、期待、焦燥。本連載はプロ通訳者の駆け出しのころを本人の素直な言葉で綴ります。 *** 高校2年生の時にオーストラリアの高校に1年間留学しました。留学期間中、日本語では表現できるけど英語で何と言えばいいのか分からない、そんな場面に何度もぶち当たりました。「英語で何て言えばいいのだろう?」と...