【JIF2016】柴原智幸「何を引いて何を足すか~積極的にコミュニケーションに介入する放送通訳とは」

何を引いて何を足すか~積極的にコミュニケーションに介入する放送通訳とは

放送通訳は、訳出時間の制限があるため、聞こえてきたことをすべて視聴者にお伝えすることはかなり困難です。必然的に情報の交通整理をすることになるのですが、何を引いて何を足すか、ということには常に頭を悩ませています。聞き手が専門家ではなく、また、ニュースを正座してご覧になる方はまずいらっしゃらないので、何か別のことをしながらニュース番組を見ている方に、しっかりとメッセージを伝えなければいけません。そのために個人的にどんなことを考えているのかを中心に、実際の通訳の際の成功例(あまり多くありません)失敗例(山のようにあります!)を交えながら、放送通訳のあれこれについてお話しいたします。また、実際に柴原が通訳をしたニュースを使って、会場の皆様にも放送通訳に挑戦していただこうとも思っております

柴原智幸

神田外語大学専任講師。放送通訳者。イギリス・バース大学大学院通訳翻訳コース修了後、ロンドンのBBCに入社。1998年の北アイルランド和平合意、1999年のNATO軍によるコソボ空爆、2001年の9・11事件、2002年のエリザベス女王在位50周年式典などで同時通訳を務めた。2002年に帰国後、現在に至るまでNHKの放送通訳者として同時通訳および時差通訳を行う。2003年より「ディスカバリーチャンネル」などでの吹き替え用映像翻訳者、通訳学校講師としても活動し、青山学院大学、獨協大学、立教大学で非常勤講師を務めたのち、2009年4月より現職。2011年よりNHKラジオ講座「攻略!英語リスニング」講師を務める。


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